東京市場のドル・円は静かな推移、欧州経済指標に関心向かいドル・円は膠着か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、131円台での推移となった。昨日同様、10時前に実需のドル買いと思われるドル上昇の場面はあったが、日経平均が上げ幅を縮小したこともあり、その後は目立った動きは観測されず、上下40銭ほどの狭いレンジでの推移となった。14時台に日銀新総裁候補として名前が挙がっている雨宮日銀副総裁が「YCCには副作用がある」「持続的・安定的な物価目標の達成には距離がある」「現段階では市場機能の改善の動きを見守っていくことが重要」といったコメントが流れたが、市場への影響は限定的。現在の日銀の方針を続けるのかどうかは判断できない内容だったこともあり、積極的な「日銀新総裁人事」トレードは見られなかった。14日に日銀総裁及び副総裁の政府人事案が国会に提出されると見られていることから、しばらくは様子見姿勢が強まりそうな地合いとなっている。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:131円43銭
高値:131円85銭
安値:131円43銭
終値:131円57銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:141円17銭
高値:141円35銭
安値:141円04銭
終値:141円12銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円18銭
高値:91円47銭
安値:91円03銭
終値:91円12銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:159円30銭
高値:159円60銭
安値:159円13銭
終値:159円23銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27711円25銭
高値:27814円02銭
安値:27609円33銭
終値:27670円98銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
16時00分:英、月次GDP(前月比)、市場予想:−0.4%、前回:0.1%
16時00分:英、鉱工業生産(前月比)、市場予想:−0.1%、前回:−0.2%
16時00分:英、鉱工業生産(前年比)、市場予想:−5.1%、前回:−5.2%
16時00分:英、製造業生産高(前月比)、市場予想:−0.5%、前回:−0.3%
16時00分:英、製造業生産高(前年比)、市場予想:−6.2%、前回:−5.9%
16時00分:英、GDP(前期比):市場予想:0.1%、前回:−0.3%
16時00分:英、GDP(前年比):市場予想:0.3%、前回:1.9%
22時30分:加、雇用者数(前月比)、市場予想:1.3万人、前回:6.9万人
22時30分:加、失業率、市場予想:5.1%、前回:5.0%
24時00分:米、ミシガン大消費者信頼感指数、市場予想:65.1、前回:64.9
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、上値抵抗線として意識されていた20日MAを明確に上放れ、一気にバンド上限の+2σまで到達した。その後は、3日(金)から6日(月)に空いた窓(132円24銭−132円51銭)埋めを完了。徐々に切り上がる20日MAをサポートに、ドル買いのトレンドが強まりそうな形状には見える。
もっとも、来週14日に日銀総裁及び副総裁の政府人事案が国会に提出されるほか、同日に米消費者物価指数の発表を控えていることなどから、次の展開を見極めたいとするムードは強い。とりわけ、米消費者物価指数でインフレ鎮静化が確認できた際、CMEグループが算出しているFedウォッチの年内利下げ観測が強まる可能性はある。昨年10月から続いたドル売り円買いのトレンドは一服したと見ているが、早期(11月)の年内利下げムードが強まれば、ドル売り円買いの動きが再燃すると考える。
経済指標や要人発言等に一喜一憂する地合いはしばらく続くと想定。欧州の経済指標に注目が集まる今晩の海外市場では、ドル・円は様子見となろう。本日の上値メドは、本日高値の131円82銭、下値メドは、心理的な水準である131円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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