「東京市場のドル・円は方向感に乏しい、130円48銭水準を維持できるか注目」
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、131円台を挟んだ推移となった。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のコメントが「想定よりもタカ派ではなく、むしろ玉虫色」だったことから、ドル買いの流れは一服。東京市場もこの流れが続いたが、週初のドル上昇分が剥落したこともあり、ドル売り円買いが強まるような展開は回避された。要人発言を材料とした売買は手控えられ、東京市場は方向感に乏しい動きに終始した。また、週初のドル買い材料となった日銀新総裁人事報道を、本人である雨宮氏が「政府や与党の首脳の方々が、事実ではないとおっしゃったと聞いている。それに付け加えることはない」とけん制したことなども、週初のドル買い分が剥落する材料となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:131円05銭
高値:131円38銭
安値:130円73銭
終値:131円10銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:140円61銭
高値:140円95銭
安値:140円30銭
終値:140円72銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円25銭
高値:91円41銭
安値:91円07銭
終値:91円32銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:157円93銭
高値:158円26銭
安値:157円62銭
終値:158円01銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27690円74銭
高値:27719円45銭
安値:27458円53銭
終値:27606円46銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時00分:米、MBA住宅ローン申請指数、市場予想:−、前回:−9.0%
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、上値抵抗線として意識されていた20日MAを明確に上放れ、一気にバンド上限の+2σである132円10銭水準に到達したが、いったんは+2σに跳ね返された。週初に空いた窓(131円24銭―131円51銭)埋めは完了。窓埋め完了後、昨日130円48銭までドル売りが進んだことで、130円割れがやや警戒されたものの、大台割れは回避された。昨日、今日の動きを受けて、いったんは仕切り直しといったところか。
今晩の米国市場では経済指標等、目立った材料は予定されていないことから、東京市場同様、ロンドン、ニューヨーク市場も方向感に乏しくなる可能性がある。日銀新総裁の思惑トレードも強まることが無さそうなため、イベントドリブンを手掛ける投資家も新しいポジション構築は回避か。むしろ、米中の新しい火種である「気球問題」の収束を確認したいという投資家は少なからずいるだろう。
20日MAが位置する129円74銭がサポートラインとなる考えもあるが、20MAはいまだ下向きなので、この水準まで下落するとドル売りのモメンタムが強まる可能性がある。一方、窓埋めが終了していることから、下を探る動きは限定的と考える。本日の上値メドは東京時間高値の131円38銭、下値メドは昨日の安値130円48銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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