「東京市場のドル・円は小動き、パウエル議長のコメント次第ではドル安加速を警戒」
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は130円を挟んでの小動きが続いている。米連邦公開市場委員会(FOMC)が昨夜から開催されており、日本時間1日28時00分に内容が発表されることから、東京時間は様子見姿勢が強まった。日経平均も寄付きから徐々に上げ幅を縮小するなど、決算銘柄以外の物色は手控えられた様子。FOMCでの目標金利変更の可能性を示すFed Watch(CMEグループ)では、4.50−4.75%(0.25%の利上げ)の予想が98%を占めており、政策金利の発表を材料視する動きは限定的と見られる。一方、日本時間1日28時30分から始まるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例会見で、利下げに関するコメントの有無及び年内実施の可能性への関心は高く、日本時間の明け方にドルが動意付く可能性はある。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:130円10銭
高値:130円32銭
安値:129円87銭
終値:130円29銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:141円29銭
高値:141円69銭
安値:141円07銭
終値:141円65銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円72銭
高値:92円12銭
安値:91円50銭
終値:92円09銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:160円21銭
高値:160円51銭
安値:159円85銭
終値:160円46銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27483円41銭
高値:27547円67銭
安値:27322円79銭
終値:27327円11銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時30分:香港、10−12月期四半期域内総生産(GDP、速報値、前年比)、市場予想:−2.9%、前回:−4.5%
17時50分:仏、1月製造購買担当者景気指数(PMI、改定値)、市場予想:50.8、前回:50.8
17時55分:独、1月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)、市場予想:47.0、前回:47.0
18時00分:欧、1月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)、市場予想:48.8、前回:48.8
18時30分:英、1月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)、市場予想:46.7、前回:46.7
19時00分:欧、12月失業率、市場予想:6.5%、前回:6.5%
19時00分:欧、1月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比)、市場予想:9.0%、前回:9.2%
22時15分:米、1月ADP雇用統計(前月比)、市場予想:17.8万人、前回:23.5万人
23時45分:米、1月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)、市場予想:46.8、前回:46.8
24時00分:米、1月ISM製造業景況指数、市場予想:48.0、前回:48.4
28時00分:米、米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表、市場予想:4.50?4.75%、前回:4.25―4.50%
28時30分:米、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、1月中旬につけた−2σからの反転を試しているものの、20日MAに頭を押さえられている。昨年9月でドル独歩高が一巡した後、ドル買い円売りの巻き戻しが続いていたが、この動きは一服。ドル・インデックスが直近ピークを迎えたのは昨年9月末(9月28日、114.778)で、ドル・円のピーク(10月21日、151円95銭)とは約1か月のタイムラグは発生しているが、ドル・円、ドル・インデックスともに昨年5月末の水準で下げ止まっている。出来高も徐々に減少していることから、下押し圧力は弱まっていると想定する。
本日のパウエルFRB議長の記者会見次第では、20日MAを上回るなどトレンド転換が確認できる可能性はある。ミニ三角保合いを形成していることもあり、パウエルFRB議長から早期の利下げ観測を打ち消すようなコメントがあった場合、1円ほどドル高円安が見られるかもしれない。その際のターゲットは1月24日の131円12銭突破が意識されよう。一方、年内利下げの可能性まで言及すると、1月16日のドル安円高の水準である127円22銭が下値メドとなろう。足元、インフレ鈍化傾向に伴う早期の利下げ期待が強まっていたことから、下への動きを警戒しておきたい。下値メドが3円ほどドル安円高の水準ではあるが、東京市場もドル売りの流れを受け継いだ場合、下へのバイアスは強まると想定する。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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