米金融政策注目、特にパウエル発言に要注意
〇2/1東京市場はドルが底堅く、小動きながら130円以下では下げ渋る展開
〇米FOMC結果発表をにらみ、積極的な売買は見送られた
〇パウエル議長の会見で、年内利下げを否定する発言なら市場はドル買い、逆ならドルが売り込まれるか
〇上方向は1/18高値131.58がターゲット。下方向は129円、1月月間安値127.22を意識
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは129.50-131.20
<< 東京市場の動き >>
1日の東京市場はドルが底堅い。50ポイントにもとどかない小動きながら、130円以下では下げ渋る展開だった。
ドル/円は130.05-10円で寄り付いたのち、ドルは129.85-90円まで小緩むも大崩れはせず。切り返して130円台を回復したあとは、130円台で底堅く推移している。基本的にはNY時間の米FOMC結果発表などをにらみ、積極的な売買は見送られた格好だ。16時現在では130.20-25円で推移、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、英紙FTが報じた「バイデン政権、中国ファーウェイの全面禁輸措置の検討に入った」との内容に中国外務省がクレーム。「国家の力を乱用し、道理もなく中国企業を抑圧することに断固反対する」とした声明を発表している。一方、そうしたなか5-6日に予定されている米国務長官の訪中にともなう米中高官協議について、ウクライナ戦争も協議する見通しだと伝えられて思惑を呼んでいた。果たして実際の協議の内容は如何に。
対して後者は、欧米諸国からウクライナに対する戦車供与が決定するなか、ウクライナは次をにらみ「戦闘機供与」を依頼するも、多くの国で色よい返事はもらえず。昨日もたとえば、英国が「戦闘機のウクライナへの供与は現実的ではない」と否定的な見解を寄せていた。しかし、フランスは国防相がウクライナ国防相との会談後に、「戦闘機供与はタブーではない」と述べるなど今後に期待を抱かせるコメントを発していたようだ。また、米国を含めた他国へ、動きが今後広がるのか否かも注目されている。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は引き続きレンジ取引。先週から続く129-131円のレンジ内での往来相場で明確な方向性は乏しい。ただ、本日はNY時間に今週最大の注目材料と言ってもよい米FOMCの政策金利発表などを控えており、それをキッカケにレンジ放れをたどるといった見方も。1週間以上ものレンジ取引で、市場はエネルギーを蓄積している感もあるだけに、放れた場合にはなかなか大きく値を飛ぶ可能性もあるだろう。
市場が日米金融政策を依然として注視するなか、前述したように本日NYの米FOMC政策金利発表にまずは注目だ。ちなみに、具体的な利上げ幅については0.25%との見方が有力で、予想通りであれば影響は限定的か。また問題はそれよりパウエル議長の会見内容であり、インフレ沈静化を最優先する姿勢や、年内の利下げを否定するような発言が含まれれば市場はドル買いで反応しそう。逆に、それら文言などが盛り込まれなかった場合には、ドルが大きく売り込まれる展開も。
テクニカルに見た場合、ドル/円は先週来の129-131円レンジをめぐる攻防に注目だ。材料的には米FOMCならびにパウエル会見を前後して、上下のいずれかを抜けていっても不思議はないだろう。ちなみに、上方向は131円を超えれば1月18日高値の131.58円がターゲット。対するドル安方向は129円を下回った場合、少し遠いが1月月間安値127.22円が意識されかねない。
本日は米経済指標として、1月のADP雇用統計や同ISM製造業景況指数などが発表される予定となっている。それらはいずれも重要指標だが、やはりメインイシューは米FOMCの政策金利発表とその後のパウエル記者会見か。いずれにしても、前後しての荒っぽい変動にも要注意だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは129.50-131.20円。ドル高・円安方向はザラ場ベースの動きももちろん注目だが、NYクローズで移動平均の21日線を超えられるか否かにも注目されている。しっかり超えるとなると昨年11月初旬以来。さらなるドルの続伸も期待されそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値129.85-90円、あるいは昨日安値129.75円の攻防にまずは注目。下回ると、過去1週間以上割り込んでいない129円レベルを目指しそう。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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