ドル円、一時129円台前半まで下落。本日は米GDP速報値など重要イベント目白押し(1/26朝)

25日(水)のドル円相場は上昇後に急反落。

ドル円、一時129円台前半まで下落。本日は米GDP速報値など重要イベント目白押し(1/26朝)

ドル円、一時129円台前半まで下落。本日は米GDP速報値など重要イベント目白押し

〇ドル円、欧米株の冴えない動き、米金利低下、米債務上限問題に米国時間に129.27まで反落
〇ユーロドル、独IFO景況感調査の不冴え、欧州株軟調等に米国時間朝方にかけ1.0857まで反落
〇その後は米長期金利低下、ECB関係者のタカ派発言に高値1.0923まで反発
〇ドル円、テクニカル的に見てリスクはダウンサイド
〇ファンダメンタルズも、日米名目金利差縮小観測に伴うドル売り円買いが重石
〇米国は2月3月に各25bpの利上げ実施後、11月12月に25bpの利下げが市場コンセンサス
〇ドル売り円買いトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:128.50ー130.50

海外時間のレビュー

25日(水)のドル円相場は上昇後に急反落。(1)本邦輸入企業の実需のドル買い(公表相場決定にかけての5・10日フロー)や、(2)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(3)豪第4四半期消費者物価指数(結果7.8%、予想7.5%、前回7.3%)の伸び率加速(約33年ぶり高水準を記録したことで2/7に予定されている次回RBAでの50bp利上げ観測再浮上→豪ドル円上昇→ドル円連れ高)が支援材料となり、アジア時間午後にかけて、高値130.59まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと(ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線に続伸を阻まれると)、(4)欧米株の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)や、(5)米金利低下に伴うドル売り圧力、(6)米債務上限問題を巡る先行き不透明感などが重石となり、米国勢参入後に、安値129.27まで反落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間1/26午前5時10分現在)では、129.53前後で推移しております。

25日(水)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。(1)ドイツ1月IFO景況感調査(結果90.2、予想90.5、前回88.6)の市場予想を下回る結果や、(2)欧州株の軟調推移、(3)欧州債利回り低下に伴うユーロ売り圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0857まで反落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米金利低下に伴うドル売り圧力や、(5)ドイツ連銀ナーゲル総裁による「3月以降に金利を更に引き上げる必要があっても驚かない」とのタカ派的な発言、(6)アイルランド中銀マクルーフ総裁による「2月と3月に12月と同様の利上げが必要」とのタカ派的な発言、(7)スロベニア中銀バスレ総裁による「今後2回の会合での0.50%利上げは適切」とのタカ派的な発言が支援材料となり、日本時間0時過ぎに、高値1.0923まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間1/26午前5時10分現在)では、1.0917前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時129円台前半まで下げ幅を広げるなど、冴えない動きが続いております。ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線がレジスタンスとして確り機能していることや、強い売りシグナルを示唆する三役逆転およびダウ理論の下落トレンドが成立していること、日足や週足のみならず、下位足(1時間足や4時間足)でも地合い悪化(短期的な持ち直し期待剥落)の兆候が見られること等を踏まえると、テクニカル的に見て、リスクはダウンサイドと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)日銀による根強い緩和修正観測(3/10会合でのYCC撤廃やゼロ金利脱却の思惑)や、(2)米FRBによる金融引き締め早期休止観測、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米名目金利差縮小に伴うドル売り・円買い)など、ドル円相場の下落を連想させる材料が揃っています。

事実、CMEが提供するFed Watch Toolを確認すると、2月および3月会合で各々25bpの利上げに踏み切った後、半年程度据え置きを続け、11月および12月に各々25bpの利下げに転じるシナリオが市場コンセンサスとして織り込まれています。米債務上限問題を巡る先行き不透明感も将来的なドル売り材料として重石になってくる可能性が高いことから、当方では引き続き、ドル売り・円買いトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(来週の米FOMCに向けて「ドル売り」圧力が予想以上に強まる恐れあり)。

尚、本日は日本時間22:30に予定されている米10ー12月期GDP速報値を皮切りに、米12月耐久財受注速報値、米12月シカゴ連銀全米活動指数、日本時間24:00の米12月新築住宅販売件数、日本時間1:00の米1月カンザスシティ連銀製造業活動指数など、複数の重要指標が立て続けに発表されます。市場予想を下回る不冴な結果が示される場合には、米金利低下→米ドル売りの経路と、米株安→リスク回避の円買いの経路の組み合わせを通じて、ドル円に強い下押し圧力が加わるシナリオが想定されるため、海外時間帯のドル円急落リスクに細心の注意が必要でしょう。

本日の予想レンジ:128.50ー130.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、一時129円台前半まで下落。本日は米GDP速報値など重要イベント目白押し

ドル円日足

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