年明けのドル円、131円台から反落、連休中の急激な円高進行に消化不良状態
年明け4日午前の東京市場でドル円は131円を挟んでの乱高下。本邦勢の過半が年末休暇に入っていた30日以降年末にかけて131円割れの水準まで円高が進行。さらに年明け3日のアジア時間に一時129.52まで円買いドル売りが進み、様相が一変。東京勢が戻った本日は、朝方は上値試しとなり131.45の高値をつけましたが、その後は131円を挟んでのもみ合い、130.58までの下値試しと、水準と方向を変えた荒い値動きとなり、東京時間正午現在は130.82レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩年明けの米市場で主要株価指数が軒並みマイナスで引けたことを受け、売りが先行、下げ幅は一時400円を超えました。円高進行を嫌気して輸出関連銘柄が売られ、下げを加速した形です。その後はもみ合い、369円安で午前の取引を終了しています。
テクニカルにはドル円は、年末年始の間に当面の下値目途とみられていた12/20安値130.58、8/2安値130.41、130.00等のメジャーなサポートを軒並みブレイク。転換線も下放れ強いドル売り地合いとなっています。ただ、中期的には昨年10月高値151.95を起点とした下降トレンドの中央付近に戻ってきた形に過ぎず、引き続き125-126円までの下値余地はありそうです。
年末年始の円高進行は、休暇前の水準が日銀の政策転換を消化しきれていないのではとの一部の市場の疑念を顕現化させた形となったもの。ある意味想定内と言えなくはないものの、本邦の大半の企業が休みに入った12/28-29時点では、ドル円は順調に上値下値を切り上げて、一時134.50に達する勢いがあったことを考えれば、ベクトルが完全に逆向きで絶対水準も日銀ショック直後の暴落した水準に近い今の状況に突然放り出されたことは、輸出企業を中心とする多くの本邦勢にとっては、なかなか受け入れがたいものと想像されます。
尚、円高進行には日経が12/31に掲載した「1月の日銀展望レポートの物価見通し上方修正検討開始」とこれを受けて「日銀が追加的緩和修正に動くかが次回会合の焦点」とするバルーン記事のようなものを掲載した影響も大きいようです。更に年明けの同紙の市場関連の記事には「日銀が金融緩和のさらなる修正に動くとの思惑から・・・」の枕詞が躍るマッチポンプならぬ「マッチ団扇」状態。真偽・真意はともかくとして1/17-18の今年初めの政策決定会合での「追加利上げ」が俄かに焦点となってきたことは事実です。
これらを含め、本邦勢の材料消化と適正水準の模索には、今しばらく時間がかかりそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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