ドル円136円台に急落、パウエル議長のハト派発言に一時約3か月ぶり安値
1日午前の東京市場でドル円は急落。朝方、138.08レベルで取引の始まったドル円は、未明のパウエルFRB議長の予想外のハト派発言の余波が続き、序盤もみ合ったのち下落を再開。ロスカットや実需の狼狽売りを巻き込む形で下げ足を速め、10時過ぎには136.50の午前中の安値をつけました。その後は136円台後半でのもみあいに転じ、東京時間正午現在は136.72レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米市場でパウエル議長発言後長期金利が低下したことを受け、主要株価指数が軒並み大幅高となったことを受けて、米市場で上げ幅の大きかった情報技術系銘柄を中心に買いが先行、上げ幅は一時400円を超えました。しかし大幅な円高進行を嫌気して輸出関連銘柄等に売り戻しも入り、312円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、序盤は米長期金利が上昇傾向を示したことでドル円は深夜0時過ぎには一時139.89の高値をつけ140円に迫りましたが届かず、その後はもみ合いとなりました。さらに日本時間3:30から始まったワシントンでのイベントで、FRBのパウエル議長が「今後どのくらい金利を引き上げるかの方がより重要」としながらも「金利引き上げを穏やかなものとするタイミングは12月にもやってくるかもしれない」と述べたことが、市場への引き締めメッセージを期待していた市場にはサプライズとなり、米10年債利回りは昨晩高値から一時0.2%急落、ドル円も137.65まで下げて138円近辺でアジア時間につなぎました。
テクニカルにはドル円は今朝方の3円40銭に及ぶ急落で今年8月末来の円高水準。本日NY終了まで大きな反発がない場合、本日90日移動平均線を21日移動平均線がデッドクロスする可能性が高く、一段とドル売り地合いが強まりそうです。ただ、本日も海外時間に米10月PCEコアや11月ISM製造業指数等重要指標の発表が続き、明日には米雇用統計も控えており、俄かに高まるボラティリティの中で、結果次第では急激な戻しも否定できず、ポジション管理には注意が必要です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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