ドル円、不冴な米経済指標を受けて一時急落もすぐに反発。下値の堅さを再確認(8/24朝)

23日(火)のドル円相場は上昇後に急落するもすぐに反発。

ドル円、不冴な米経済指標を受けて一時急落もすぐに反発。下値の堅さを再確認(8/24朝)

ドル円、不冴な米経済指標を受けて一時急落もすぐに反発。下値の堅さを再確認

〇ドル円、米8月PMI等の指標不冴えと米長期金利低下に米国時間に135.82まで急落
〇その後は米長期金利の持ち直しに136.80前後に反発
〇ユーロドル、欧州時間朝方に0.9901まで急落するも持ち直し一時1.0018まで急伸
〇ドル円下値の堅さ再確認、現水準維持で来週初にも三役好転成立、上昇圧力かかりやすいか
〇但し、今日明日はジャクソンホール会合控え様子見ムード広がると見られる
〇本日の予想レンジ:136.25ー137.50

海外時間のレビュー

23日(火)のドル円相場は上昇後に急落するもすぐに反発。アジア時間朝方にかけて、高値137.71(7/22以来、約1ヵ月ぶり高値圏)まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、@米8月製造業PMI速報値(結果51.3、予想52.0、前回52.2)の市場予想を下回る結果や、A米8月サービス業PMI速報値(結果44.1、予想49.2、前回47.3)の大幅悪化、B米7月新築住宅販売件数(結果51.1万件、予想57.5万件、前回59.0万件)の急低下、C米8月リッチモンド連銀製造業指数(結果▲8、予想▲4、前回0)の冴えない結果、D上記@ABCを背景とした米長期金利の急低下(米10年債利回りは3.07%から2.98%へ急低下→米ドル売り)、E短期筋のロスカット(ドル円ロングの投げ)が重石となり、米国時間朝方(日本時間23時過ぎ)にかけて、安値135.82まで急落しました(日通し高値から約2円の急落劇)。

もっとも、8/19安値135.71や、一目均衡表雲上限をバックに伸び悩むと、F米長期金利の持ち直し(米10年債利回りが2.98%から3.06%へ反転上昇→米ドル買い)や、G短期筋のショートカバー(度転ショート勢のロスカット)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間8/23午前5時30分現在)では、136.80前後まで持ち直す動きとなっております。

23日(火)のユーロドル相場は下落後に持ち直すも戻りは鈍い。@欧州圏を巡るエネルギー危機発生への警戒感(ロシア国営ガスプロム社はノルドストリーム1を8/31から9/2まで供給停止→天然ガス先物価格高騰→欧州圏のインフレ加速懸念)や、A上記@を背景とした欧州経済の下振れ懸念(インフレ高進と景気後退が同時進行するスタグフレーション懸念が燻る中での金融引き締めフェーズ→欧州経済の更なる下押しリスク)、B米金利上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、欧州時間朝方にかけて、2002年12月以来、約19年8ヵ月ぶり安値となる0.9901まで急落しました。

しかし、売り一巡後に下げ渋ると(心理的節目0.9900をバックに押し目買い圧力が強まると)、Cユーロ圏8月総合PMI速報値(結果49.2、予想49.0、前回49.9)の市場予想を上回る結果や、D米経済指標の冴えない結果、E米金利低下に伴うドル売り圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0018まで急伸しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、F米長期金利の反転上昇や、Gそれに伴うドル買い再開が重石となり、本稿執筆時点(日本時間8/24午前5時30分現在)では、0.9970前後まで反落する動きとなっております。

本日の見通し

ドル円はアジア時間朝方に記録した約1ヵ月ぶり高値137.71から一転して135.82まで急落する展開となりましたが、すぐに136円台後半へと持ち直すなど、結果として下値の堅さを再確認する形となりました。一目均衡表雲上限でサポートされたことや、7/14高値139.40と8/2安値130.40を起点としたフィボナッチ61.8%戻しや76.4%戻しを達成済みであること、強い買いシグナルを示唆する強気のパーフェクトオーダーやダウ理論の上昇トレンドが継続していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。

目先は一目均衡表・三役好転の成立に期待が集まります。三役好転成立を満たす3つの条件の内、既に一目均衡表転換線と基準線のゴールデンクロスと、ローソク足の雲上限突破の2つは達成できているため、残る1つは遅行線の26日前のローソク足突破となります。現在の相場水準を維持さえできれば、来週初(8/29)にも三役好転が実現する見通しとなるため、ドル円相場は短期的にも中長期的にも上昇圧力が加わり易い地合いが続くと考えられます。但し、本日・明日に限って言えば、週末8/26に重要イベント(ジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長講演)を控えているため、アジア時間、欧米時間共に様子見ムードが広がり易く、ドル円は上下しつつも方向感を見出しづらい時間帯が続きそうです(本日は米MBA住宅ローン申請指数や、米7月耐久財受注速報値、米7月中古住宅販売成約指数、米5年債入札などが予定されているものの、上記理由で大きな値動きには繋がらない可能性あり)。

以上の通り、当方はジャクソンホール後のドル円続伸をメインシナリオに据えつつも、本日・明日は、重要イベントを控えた様子見ムードの影響からレンジ内での上下動に留まる展開を予想いたします(振れを伴いつつも方向感を見出しづらい展開。上昇トレンドの過程で見られる踊り場局面)。

本日の予想レンジ:136.25ー137.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、不冴な米経済指標を受けて一時急落もすぐに反発。下値の堅さを再確認

ドル円日足

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