ドル円、135円台後半へ反発。下値の堅さを再確認できたことで続伸リスクに警戒(7/5朝)

週明け4日(月)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、135円台後半へ反発。下値の堅さを再確認できたことで続伸リスクに警戒(7/5朝)

ドル円、135円台後半へ反発。下値の堅さを再確認できたことで続伸リスクに警戒

〇ドル円、米国の対中関税引き下げ報道等に米国時間にかけて、高値135.77まで反発
〇米国休場でその後は動意に乏しく135.70レベルの取引継続
〇ユーロドル、ユーロ圏CPIの鈍化による過度のインフレ懸念後退等に一時1.0463まで上昇
〇ドル円、下値の堅さを再確認、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違い、米国のドル高容認スタンス等がドル円をサポート
〇ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇今週はISM非製造業景況指数、FOMC議事要旨、米雇用統計等要注視
〇本日の予想レンジ:135.00ー136.50

海外時間のレビュー

週明け4日(月)のドル円相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値134.79まで下げ幅を広げるも、7/1安値134.74をバックに下げ渋ると、@バイデン米大統領が今週中にも中国の関税引き下げを発表するとの一部報道や、A上記@を背景とした株式市場の堅調推移(日経平均株価は4営業日ぶりに反発→リスク選好の円売り圧力)、B日米金融政策格差を背景とした構造的なドル買い・円売りが支援材料となり、米国時間にかけて、高値135.77まで反発しました。その後は米国市場休場(独立記念日で米債市場・米株市場休場)で動意に乏しく、本稿執筆時点(日本時間7/5午前5時30分現在)では、135.70前後で推移しております。

週明け4日(月)のユーロドル相場は上値の重い展開。@バイデン米大統領が今週中にも中国の関税引き下げを発表するとの一部報道や、Aユーロ圏6月生産者物価指数(結果36.3%、予想37.1%、前回37.2%、※前年比)の伸び率鈍化(過度なインフレ懸念後退)、B上記@Aを背景とした株式市場の堅調推移(リスク選好のユーロ買い)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0463まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、Cスロベニア中銀バスレ総裁による「第4四半期(10ー12月期)にさらなる利上げを行う可能性がある」とのタカ派的な発言や、Dドイツ連銀ナーゲル総裁による「ECBはインフレ対応に焦点を当てるべき」「現在想定されている以上の利上げが必要になるかもしれない」とのタカ派的な発言、

EデギンドスECB副総裁による「インフレ圧力がここ数カ月拡大」「インフレを取り巻くリスクは上向き」とのタカ派的な発言、F上記CDEを背景とした欧州経済の先行き不透明感(スタグフレーション懸念が燻る中での金融引き締めは景気への逆風)、Gロシア・ウクライナを巡る地政学的リスク(ロシアはウクライナ東部ルガンスク州全域を制圧→ロシアによる攻撃激化に対してウクライナ側も欧米軍の支援を通じて反撃開始)が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0417まで反落しました。その後は米国市場休場(独立記念日)で動意に乏しく、本稿執筆時点(日本時間7/5午前5時30分現在)では、1.0424前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は6/29に記録した約23年9ヵ月ぶり高値137.01をトップに反落に転じると、先週末金曜日に一時134.74まで下落しましたが、昨日は再び135円台後半へ値を戻すなど、底堅い動きが続いております(下値の堅さを再確認→先週後半以降の下落は上昇トレンドの過程で見られる一時的なポジション調整→一巡後の反発リスクに要警戒)。日足・週足・月足の全てで強い買いシグナル(一目均衡表三役好転や強気のパーフェクトオーダーなど)が継続する中、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。ファンダメンタルズ的に見ても、@米FRBによるタカ派傾斜観測(パウエルFRB議長をはじめ米当局者の多くは景気よりインフレ抑制を重視する構え)や、A日銀による金融緩和の継続姿勢(黒田総裁は市場の度重なる緩和修正催促に対してゼロ回答)、

B上記@Aを背景とした日米金融政策の方向性の違い(構造的なドル買い・円売り)、C米国によるドル高容認スタンス(米政府・当局はインフレ抑制に繋がるドル高を容認する構え→市場では日銀によるドル売り・円買い為替介入が警戒されているが、米国のドル高容認スタンスを考慮すれば、為替介入に踏み切ることは容易では無い)など、ドル高・円安トレンドの継続を連想させる材料が揃っています。先週後半は、a)米経済のリセッション懸念(米6月ISM製造業景況指数など米主要経済指標が軒並み悪化)や、b)米PCEコアデフレーターの伸び率鈍化、c)資源価格の急落(過度なインフレ懸念後退)、d)上記を受けた米株急落・米金利急低下(リスク回避の円買いと米金利低下に伴うドル売り)の組み合わせがドル円相場の押し下げに繋がりましたが、

今週は、米6月ISM非製造業景況指数、FOMC議事要旨(6/14ー6/15開催分)、米6月ADP雇用統計、米6月雇用統計などの重要イベントを睨みながら、足元のドル安・円高の流れの反転(ドル円相場の反発)が警戒されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(3連休明けの米国勢の動きに要警戒。特に米国債券相場の動きに注意。米金利が下げ止まり次第、ドル円が急反発に転じる恐れあり)。

本日の予想レンジ:135.00ー136.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、135円台後半へ反発。下値の堅さを再確認できたことで続伸リスクに警戒

ドル円日足

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