ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。米長期金利の急低下が重石に(6/24朝)

23日(木)のドル円相場は大幅下落。

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。米長期金利の急低下が重石に(6/24朝)

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。米長期金利の急低下が重石に

〇ドル円、指標不冴え、米長期金利低下に米国時間に米国時間午前にかけ134.27まで急落
〇ユーロドル、欧州PMIの悪化等で1.0483まで下落後、米指標不冴えで1.05台に戻す
〇ドル円、ダウンサイドに複数のサポートポイント控え、強い買いシグナルも継続、地合い崩れていない
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違い、米国のドル高容認姿勢がドル円をサポート
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:134.25ー135.75

海外時間のレビュー

23日(木)のドル円相場は大幅下落。アジア時間朝方にかけて、高値136.27まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、@中尾元財務官による「為替介入の可能性は排除できない」との見解発表や、A米経済指標の冴えない結果(米新規失業保険申請件数や米6月製造業・サービス業PMI速報値が予想比悪化)、B米金利低下に伴うドル売り圧力(米10年債利回りは6/10以来となる3.01%へ急低下。6/16に記録した3.49%からわずか1週間で48bpの低下幅)が重石となり、米国時間午前にかけて、安値134.27まで急落しました(日通し高値からちょうど2円下落)。

もっとも、売り一巡後に下げ渋ると(一目均衡表転換線をバックに下げ渋ると)、CパウエルFRB議長による「インフレを抑制するFRBのコミットメントは無条件」とのタカ派的な発言(米下院金融サービス委員会での議会証言)や、DボウマンFRB理事による「7月会合での75bpの利上げ実施とその後数回の会合での少なくとも50bpの利上げ実施が適切となることを想定」とのタカ派的な発言、E米主要株価指数の底堅い動き、F米長期金利の持ち直し(米10年債利回りは3.01%から3.09%へ上昇)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間6/24午前5時30分現在)では、134.99前後で推移しております。

23日(木)のユーロドル相場は上値の重い展開。アジア時間朝方にかけて、高値1.0581まで上値を伸ばすも、一目均衡表雲下限をバックに伸び悩むと、@欧州経済の先行き不透明感(昨日発表されたフランス6月PMI速報値、ドイツ6月PMI速報値、ユーロ圏6月PMI速報値が軒並み市場予想比悪化)や、Aドイツ政府による国内ガス供給リスクレベルの上方修正(上から2番目の「警報」レベルへの引き上げ)、B欧州株の冴えない動き、C欧州債利回りの急低下(特にドイツ債)が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.0483まで下落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、D米経済指標の冴えない結果や、E米金利低下に伴うドル売り圧力が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間6/24午前5時30分現在)では、1.0522前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は6/22に記録した約23年8ヵ月ぶり高値136.71をトップに反落に転じると、昨日は一時134.27まで下落しましたが、ダウンサイドに複数のサポートポイントが控えていることや、日足・週足・月足の全てで強い買いシグナル(一目均衡表三役好転、強気のパーフェクトオーダー、ダウ理論の上昇トレンド)が成立していることなどを踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは崩れていないと判断できます(足元の下落は上昇トレンドの過程で見られる一時的な押し目。余程強いドル売り・円買い材料が出てこない限り、続落余地は限定的であり、一巡後の反発リスクに要警戒。事実昨日も一目均衡表転換線にサポートされる形で持ち直す結果に)。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、@米FRBによるインフレ抑制姿勢の明確化(パウエルFRB議長は議会証言で「インフレを抑制するFRBのコミットメントは無条件」と発言)や、A上記@を背景とした米FRBによる大幅利上げの長期化観測(インフレ指標次第で次回100bpの利上げ実施の可能性あり)、B日銀による金融緩和の長期化スタンス、C上記ABを背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米名目金利差に着目したドル買い・円売り)、D米国によるドル高容認姿勢(米国はインフレ抑制に繋がり得るドル高を容認する構え→日本は米国に配慮する形で為替介入に踏み切りづらい)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(尚、本日は米6月ミシガン大学消費者信頼感指数や、米5月新築住宅販売件数、サンフランシスコ連銀デーリー総裁講演などに注目。米経済指標が市場予想を上回る場合や、米当局者よりタカ派的な発言が見られる場合には、米金利上昇・米株上昇を通じて、ドル円に上昇圧力が加わる可能性あり)。

本日の予想レンジ:134.25ー135.75

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。米長期金利の急低下が重石に

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る