ドル円135円挟みの小動き、祝日明け米国勢の出方待ち
21日午前の東京市場でドル円は135円近辺での横ばい推移。朝方、135.06レベルで取引の始まったドル円は、午前中、最近では珍しく134.93-135.21と135.00を挟んでの30銭以下の狭い取引レンジでの取引に終始し、東京時間正午現在は135.04レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩欧州株が大きく上昇したことを好感して買いが先行。ほぼ全業種で買戻しが入り、上げ幅は一時500円に迫る勢いとなりました。午前の終わりにかけ小戻ししたものの底堅く、452円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、米国市場休場で流動性が低下。全般動意薄の中、米株先物、欧州株が堅調に推移したことから、ドル円はじり高推移となり、135円台を回復してアジア時間につなぎました。
テクニカルにはドル円は15日に高値135.59をつけた後、一旦131円台まで下落して調整に入ったのち、再び135円台付近に戻しての横ばい推移。引き続き主要テクニカルポイントを上抜けており、ドル買い地合いが続いているものの、5月末からの急激な上昇には一服感が出ています。
日銀黒田総裁は昨日も岸田首相との会見後に「急速な円安進行は企業の経営計画に色々な不確実性をもたらし好ましくないと伝えた」などと述べ、135円到達後に明らかに円安容認のトーンを変化させており、これがドル円の重しになっています。
以前「黒田シーリング」とされていた125円から丁度10円、年初の水準115円からは丁度20円で、水準としてもわかりやすく、この間投機筋も十分な利益を確保できたことから、一旦利益確定の売りが出ている形です。
ただ、昨日の黒田総裁の発言でも問題にしているのはあくまで円安の速度であり、水準に固執する様子は見られないこと、日米の金融政策の方向性の違いはここまでかなり織り込んだとはいえ、実際に7月、9月と今後米国で利上げが実施されると、金利差から相応に足元の資金シフトからのドル買いも生じると思われることから、ドル円はスピード、水準の調整を経て、これまでよりは緩やかな形で、引き続き上値をトライしていく蓋然性が高いように思われます。
本日この後は、連休明けの米国市場での株価動向に要注意です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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