ドル円、重要イベントを控え方向感に欠ける展開。本日は米FOMCがメインイベント
〇3日のドル円129.71-130.29レンジ、FOMC控え調整主体の方向感に欠ける動き
〇ユーロドルも同様に調整主体で1.05台中心の取引
〇足元の膠着商状は重要イベントを控えた様子見が主因、通過後は再び上昇トレンドに戻ると予想
〇明日未明3時の米FOMC結果公表、同3時30分のパウエルFRB議長記者会見に注目
〇本日海外時間はドル円のアップサイドリスクに特に注意が必要
〇本日の予想レンジ:129.00ー131.50
海外時間のレビュー
3日(火)のドル円相場は上下しつつも方向感を見出しづらい展開(※本邦および中国が休場となる中、アジア時間帯は商い閑散)。欧州勢参入後に、高値130.29まで上値を伸ばすも、前日高値130.49をバックに伸び悩むと、米FOMC(連邦公開市場委員会)を控え、ポジション調整の動きが広がる中(米長期金利低下→米ドル売り。米10年債利回りは3.00%→2.91%へ急低下)、米国時間朝方にかけて、安値129.71まで反落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、米3月JOLT求人件数(結果1154.9万件、前月1134.4万件)の力強い結果(過去最高を記録)や、米長期金利の反転上昇(米10年債利回りが2.91%→2.97%へ急上昇)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5/4午前5時30分現在)では、130.15前後まで持ち直す動きとなっております。
3日(火)のユーロドル相場は上下しつつも方向感を見出しづらい展開。欧州時間朝方にかけて、安値1.0494まで下げ幅を広げるも、売り一巡後に下げ渋ると、米FOMCを控えたポジション調整(米長期金利低下→米ドル売り)が支援材料となり、米国勢参入後に、高値1.0577まで反発しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、米経済指標の良好な結果や、米長期金利の反転上昇が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5/4午前5時30分現在)では、1.0522前後まで値を崩す展開となっております。尚、シュナーベルECB専務理事は「「7月利上げは可能」「資産購入はおそらく6月末までに終了させる必要性がある」とタカ派的な発言を行いましたが、市場の反応は限定的となりました。
本日の見通し
ドル円は心理的節目130.00を挟んで方向感に欠ける値動きが続いております(米FOMCを翌日に控え、ロング・ショート共に新規のポジションを取りづらい時間帯)。但し、日足・週足・月足の全てにおいて強い買いシグナル(一目均衡表三役好転やパーフェクトオーダーなど)が点灯しているため、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(足元の膠着商状は重要イベントを控えた様子見が主因。トレンドがレンジ入りしたわけではなく、イベント通過後に再び上昇トレンドに戻ると予想)。こうした中、本日は日本時間5/5午前3時00分に発表される米FOMCと、同午前3時30分に予定されているパウエルFRB議長記者会見に注目が集まります。市場では既に、@50bpの利上げ実施と、Aバランスシート縮小開始(QT)が織り込まれているため、市場参加者の関心は、B声明文やパウエルFRB議長記者会見でタカ派的なスタンスが盛り込まれるか否かに移っています。
仮に、パウエルFRB議長がインフレ抑制に対する強いコミットメント(ビハインドザカーブへの焦り)を示したり、米経済に対して楽観的な姿勢を見せる場合には、次回6月FOMCでの75bp利上げを織り込む形で、米長期金利急上昇→米ドル高→ドル円急伸に繋がる展開が予想されます。この場合、4/28に記録した約20年ぶり高値131.25を大きく上抜ける可能性もあるため、本日海外時間はドル円のアップサイドリスクに特に注意が必要でしょう(日銀は先週の金融政策決定会合および黒田総裁記者会見で金融緩和スタンスの明確化と円安容認姿勢を打ち出したため、今晩の米FOMCおよびパウエルFRB議長記者会見を通過した後は、日米金融政策格差に着目したドル買い・円売りが再び活発化する恐れあり)。
本日の予想レンジ:129.00ー131.50
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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