ドル円、ブレイナードFRB理事らによるタカ派発言で急伸。123円台半ばを回復(4/6朝)

5日(火)のドル円相場は下落後に急反発。

ドル円、ブレイナードFRB理事らによるタカ派発言で急伸。123円台半ばを回復(4/6朝)

ドル円、ブレイナードFRB理事らによるタカ派発言で急伸。123円台半ばを回復

〇ドル円、FRB関係者の相次ぐタカ派発言と米長期金利の上昇に米国時間にかけ123.68まで上昇
〇ユーロドル、米長期金利上昇にドル買い強まり1.0900まで急落
〇ドル円、三役好転や日足・週足・月足の全てでパーフェクトオーダー成立、テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズもFRB関係者のタカ派傾斜が一層強まるなどドル買い材料多い
〇明日未明公表予定のFOMC議事要旨(3/15ー3/16開催分)に注目集まる
〇ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:123.00ー124.50

海外時間のレビュー

5日(火)のドル円相場は下落後に急反発。@鈴木財務相による「為替の安定は重要。急速な変化は一番注意しなければいけない」との円安牽制発言や、A黒田日銀総裁による「最近はやや急ではないかと思っている」との円安牽制発言が重石となり、アジア時間朝方にかけて、安値122.40まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、Bロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの長期化懸念(有事のドル買い)や、CブレイナードFRB理事による「バランスシート圧縮を5月に急ピッチで始める」「前回と比べてもかなり急速な圧縮を想定している」とのタカ派的な発言、Dサンフランシスコ連銀デイリー総裁による「バランスシート圧縮は早ければ5月に着手」とのタカ派的な発言、

Eカンザスシティ連銀ジョージ総裁による「50bpの利上げは他のことと合わせて検討しなければならない選択肢の一つになるだろう」とのタカ派的な発言、F上記CDEを背景とした米長期金利の急上昇(米10年債利回りは2019年5月以来となる2.56%へ急上昇)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値123.68まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4/6午前4時45分現在)では、123.62前後で推移しております。

5日(火)のユーロドル相場は上昇後に急反落。欧州時間朝方にかけて、高値1.0989まで上値を伸ばすも、心理的節目1.1000をバックに伸び悩むと、@ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの長期化懸念(ロシアがウクライナ占領地で市民を虐殺した疑いが浮上→欧米諸国による対ロ制裁強化の思惑)や、A上記@を背景とした欧州経済への下押し圧力(EUによるロシア産石油の輸入禁止検討報道→欧州経済に長期的なダメージを与える公算大)、B米金利急上昇に伴うドル高圧力(米当局者によるタカ派的な発言→欧米金融政策の方向性の違いに着目したユーロ売り・ドル買い)などが重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0900まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間4/6午前4時45分現在)では、1.0902前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は3/31に記録した安値121.28をボトムに反発に転じると、昨日は一時123.68まで急伸しました。ローソク足が全ての主要テクニカルポイントを上抜けしていることや、強い買いシグナルを示唆する三役好転やパーフェクトオーダーが日足・週足・月足の全てで成立していることなどを踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます。ファンダメンタルズ的に見ても、@米FRBによるタカ派傾斜観測(米当局者による相次ぐタカ派発言を受けてバランスシートの早期圧縮開始と、5月・6月・7月の3会合連続50bp利上げなどが織り込まれつつある状況。特にハト派の急先鋒と位置付けられるブレイナードFRB理事のタカ派発言はインパクトが大きい)や、A日銀による金融緩和の長期化観測(指値オペを実施するなど金融緩和の長期化姿勢を明確化。政府・当局者は円安牽制発言を繰り返すものの、その効果は一時的。事実昨日も鈴木財務相および黒田日銀総裁発言で一時的に円高に振れるもすぐに反発)、

B上記@Aを背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米名目金利差拡大に着目したドル買い・円売り)、Cロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの長期化懸念(有事のドル買い)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は米国時間に予定されているフィラデルフィア連銀ハーカー総裁発言に加えて、日本時間明日早朝3時00分に予定されているFOMC議事要旨(3/15ー3/16開催分)に注目が集まります。ハーカー総裁よりタカ派的な発言が見られる場合や、FOMC議事要旨にて次回50bp利上げや早期バランスシート圧縮についてのヒントが得られる場合などには、米長期金利の更なる上昇→米ドル高の経路で、ドル円にはもう一段強い上昇圧力が加わるものと推察されます。本日海外時間はドル円のアップサイドリスクに警戒が必要でしょう(3/28に記録した約6年7ヵ月ぶり高値125.11に向けて上昇するシナリオを想定)。

本日の予想レンジ:123.00ー124.50

ドル円、ブレイナードFRB理事らによるタカ派発言で急伸。123円台半ばを回復

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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