ドル円、利食い売り主導でひとまず反落。早くも週後半の米CPI待ちの様相へ(2/8朝)

週明け7日(月)のドル円相場は上値の重い展開。

ドル円、利食い売り主導でひとまず反落。早くも週後半の米CPI待ちの様相へ(2/8朝)

ドル円、利食い売り主導でひとまず反落。早くも週後半の米CPI待ちの様相へ

〇ドル円、アジア時間午後に115.39まで上昇するも先週末高値115.43を前に反落
〇米国勢参入後に114.92まで下落、114円台では買いが入り115円台で推移
〇ユーロドル、ウクライナ情勢への懸念や米長期金利上昇に欧州時間朝方に1.1415まで下落
〇その後ECB関係者のタカ派発言で1.1442まで持ち直す
〇ドル円米雇用統計の好調で利上げ、バランスシート縮小観測再び強まりドル高を支援
〇テクニカルにも主要チャートポイントを軒並み上抜ける等地合い好転
〇ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:114.60ー115.50

海外時間のレビュー

週明け7日(月)のドル円相場は上値の重い展開。先週末金曜日に発表された米1月雇用統計(非農業部門雇用者数が市場予想の15.0万に対して結果が46.7万人。前月分も50.3万人へ大幅上方修正。更に平均時給も前年比5.7%と予想を上回る結果)が力強い結果を示したことや、それに伴う米FRBのタカ派傾斜観測(米10年債利回りは約2年1ヵ月ぶり高水準となる1.93%へ急上昇)が支援材料となり、アジア時間午後にかけて、高値115.39まで上昇しました。しかし、先週末金曜日に記録した高値115.43をバックに伸び悩むと、急ピッチで上昇したことに伴う短期筋の反動売り(利食い売り)や、日経平均株価の軟調推移、2/10に予定されている米1月消費者物価指数を控えた警戒感(ポジション調整)が重石となり、米国勢参入後に安値114.92まで反落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると(115.00アンダーで押し目買い圧力が強まると)、引けにかけて持ち直し、本稿執筆時点(日本時間2/8午前5時00分現在)では、115.07前後で推移しております。

週明け7日(月)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。アジア時間朝方にかけて、高値1.1468まで上値を伸ばすも、先週末金曜日に記録した直近高値1.1483をバックに伸び悩むと、ウクライナを巡る地政学的リスクの高まり(サリバン米大統領補佐官は、「ロシアのプーチン大統領がウクライナへの攻撃を命じる可能性は十分にあり得る」「早ければ明日かもしれないし数週間後かもしれない」と発言)や、米金利上昇に伴うドル高圧力、急ピッチな上昇の反動売り(短期筋の利食い売り)が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.1415まで反落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、ECBのタカ派転換観測(ECBメンバーのオランダ中銀クノット総裁は「早ければ第4四半期中の利上げを見込んでいる」と発言)や、それに伴う欧州債金利の先高感が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間2/8午前5時00分現在)では、1.1442前後まで持ち直す動きとなっております。尚、ラガルドECB総裁は昨日、「インフレリスクは上向き」「資産買い入れの終了前に利上げが行われることはない」「政策のいかなる調整も緩やかなものとなる」などと発言しましたが、市場の反応は限定的となりました

本日の見通し

ドル円は先週末金曜日に発表された良好な米雇用統計を背景に一時115.43まで急伸しました。米雇用統計が非の打ち所がないほど堅調だったことで、米FRBが利上げやバランスシート縮小を急ぐとの見方が再燃し、先週1週間かけて米当局者が進めた火消し活動(市場の過度な織り込みを沈静化させる行動)が水の泡となりました。サマーズ元財務長官も「市場はFOMCが年内残り7回の全会合で利上げを実施する可能性があることに備えなければならない」「1回の会合での引き上げ幅が25bpより大きくなる可能性がある」と警告するなど、ファンダメンタルズ的に見て、ドル高・円安基調の継続を意識させる材料が増えつつあると言えるでしょう(日米金利差拡大に伴うドル高・円安を想定。米10年債利回りは約2年1ヵ月ぶり高水準へ急騰)。

また、テクニカル的に見ても、ローソク足が主要チャートポイント(一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線など)を軒並み上抜けした他、強い買いシグナルを示唆するパーフェクトオーダーも継続するなど、地合いの好転が意識されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(今週中に1/4に記録した約5年ぶり高値116.36をトライするシナリオを想定)。但し、本日は米経済イベントの発表に乏しく(※米12月貿易収支や米3年債入札などが発表予定)、また週後半に市場の注目度が高い米1月消費者物価指数(2/10発表予定)が控えているため、上下共方向感を見出しづらい時間帯が続きそうです(様子見ムード)。

本日の予想レンジ:114.60ー115.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、利食い売り主導でひとまず反落。早くも週後半の米CPI待ちの様相へ

ドル円日足

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