ドル円、115円台で底堅い動き。直近高値115.53の早期突破が射程圏内
〇ドル円、アジア時間に115.36まで上昇するも、中国・恒大集団株の売買停止報道で114.96まで反落
〇その後米長期金利急上昇に伴うドル買いで115.29前後まで持ち直す
〇ユーロドル、アジア時間の高値1.1381から米長期金利上昇等で1.1280まで急落
〇ドル円本日より一目均衡表の三役好転が再点灯テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズも、日米金融政策格差や、株価の堅調、ドル円続伸の材料多い
〇ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:114.90ー115.70
海外時間のレビュー
3日(月)のドル円相場は底堅い動き。@日米金融政策格差を背景としたドル買い・円売りや、A時間外の米株高を睨んだリスク選好の円売りが支援材料となり、アジア時間午後にかけて、高値115.36まで上昇しました。しかし、昨年11/24に記録した約4年10ヵ月ぶり高値115.53をバックに伸び悩むと、B中国・恒大集団の株式が香港市場で売買停止とされたことや、C新型コロナウイルスの感染拡大懸念、D上記BCに伴うリスク回避の円買い圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値114.96まで反落する場面も見られました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、E米金利急上昇に伴うドル買いが支えとなり(1/5に予定されている米FOMC議事要旨を前に米10年債利回りが昨年11/24以来となる1.63%まで急上昇→米ドル買い)、本稿執筆時点(日本時間1/4午前5時00分現在)では、115.29前後まで持ち直す動きとなっております。
3日(月)のユーロドル相場は上値の重い展開。アジア時間朝方にかけて、高値1.1381まで上値を伸ばすも、昨年末31日に記録した高値1.1387をバックに伸び悩むと、@一目均衡表雲下限を背にした戻り売り圧力や、A上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り、B欧米金融政策格差を背景としたユーロ売り・ドル買い、C欧州圏における新型コロナウイルス感染拡大リスク、D米金利急上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.1280まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間1/4午前5時00分現在)では、1.1298前後で推移しております。
本日の見通し
ドル円は高値圏での底堅い動きが続いております。昨日は一時115.36まで上昇するなど、昨年11/24に記録した直近高値115.53まで「あと17pips」へ迫りました。強い買いシグナルを示唆するパーフェクトオーダーが続いている他、本日より一目均衡表三役好転も再点灯するため、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策格差(米早期利上げ観測vs日本の金融緩和長期化観測)や、株式市場の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)、1/5の米FOMC議事要旨を控えた警戒感(タカ派的な結果になるとの見方が優勢→米金利上昇→米ドル高)など、ドル円相場の続伸を意識させる材料が揃っています。この為、余程強いドル売り・円買い材料が出てこない限り、下落余地は限定的と考えられます(中国恒大集団を巡るネガティブ・ヘッドラインなどでドル円が下がる局面は絶好の買い場と整理)。
以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は日本時間10:45に発表される中国12月財新製造業PMIや、24:00に予定されている米12月ISM製造業景況指数に注目が集まります。中国および米国の経済指標が力強い結果を示せば、米早期利上げを織り込むドル買いと、リスク選好の円売りの組み合わせで、ドル円が直近高値115.53を上抜け、急伸する可能性も出てくるため、本日はアップサイドリスクに特に注意が必要でしょう。
本日の予想レンジ:114.90ー115.70
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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