ドル円、年初から昨年高値を更新する流れか (週報1月第1週)

年初最初の週報は年末に目立ったニュースもありませんでしたので、簡単にまとめさせていただきます。

ドル円、年初から昨年高値を更新する流れか (週報1月第1週)

ドル円、年初から昨年高値を更新する流れか

今週の週間見通し

旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。

年初最初の週報は年末に目立ったニュースもありませんでしたので、簡単にまとめさせていただきます。

年末のドル円は、週初に株高とともに円安に進路を向けて以降は最終日までじり高の展開を辿りました。NYダウが史上最高値を更新し、オミクロン株の懸念は残るもののリスクオンの動きによる円安で一年を締めくくったという印象です。元旦が週末と重なったことから、東京市場も31・3日の休みのみで年末年始が短いことから休み中のフラッシュクラッシュ懸念も今回は特に無かったようです。

年明けで本日から為替市場は再開しますが、東京だけでなく豪州、NZ、英国など休日となっている市場も多く、本格的な再開は4日からというところでしょうか。ただ今週は金曜に米国雇用統計を控えていることもあって、積極的にポジションを傾けるという流れではありません。年末に強い地合いを維持していた米国株式市場の動きを見ながら、ドル円はリスクオンの円安継続か、調整が入るかを見ながらの一週間となりそうです。


テクニカルにはいつもの日足チャートを見てみましょう。

ドル円(日足)チャート

ドル円(日足)チャート

年初は11月高値115.51レベル=2021年高値を視野に入れてのスタートとなっています。12月は月を通してドル高・円安となったことから高値側のライン(ピンクの太線)をベースとしてピンクの平行チャンネルを引いてみました。今週末にもこのラインと11月高値はぶつかることとなりますが、米国雇用統計前にはトライしても大きく抜けるには至らないでしょう。

良い数字が出てくれば高値を更新する展開が予想されますが、一気に抜けるよりは12月同様に緩やかに上昇を続けていく流れになると見ています。今週は114.75レベルをサポートに115.75レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

(このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。)

今週の予定(時刻表示のあるものは日本時間)

今週注目される経済指標と予定をあげてあります。影響が少ないものはあえて省いています。FRB地区連銀総裁講演の内、2021年FOMCメンバー(ニューヨーク、シカゴ、リッチモンド、アトランタ、サンフランシスコ)ではない地区連銀総裁はカッコ付で示しました。また、わかりやすさ優先であえて正式呼称で表記していない場合もあります。特に重要度の高いイベントに☆印を付けました。

1月3日(月)
**:** 東京、NZ、豪州、中国、英国、カナダ市場休場 ☆
16:00 トルコ12月CPI ☆、製造業PMI
17:50 フランス12月製造業PMI
17:55 ドイツ12月製造業PMI
18:00 ユーロ圏12月製造業PMI
23:45 米国12月製造業PMI

1月4日(火)
**:** NZ市場休場
09:00 東証大発会
10:45 中国12月MarkIt製造業PMI ☆
16:00 ドイツ11月小売売上高
16:45 フランス12月CPI速報値 ☆
17:55 ドイツ12月失業率
18:30 英国12月製造業PMI
**:** OPECプラス閣僚級会合

1月5日(水)
16:45 フランス12月消費者信頼感
17:50 フランス12月サービス業PMI
17:55 ドイツ12月サービス業PMI
18:00 ユーロ圏12月サービス業PMI
22:15 米国12月ADP全国雇用者数 ☆
23:45 米国12月サービス業PMI
24:30 週間原油在庫統計
28:00 FOMC議事録公表 ☆

1月6日(木)
10:45 中国12月MarkItサービス業PMI ☆
16:00 ドイツ11月製造業新規受注
18:30 英国12月サービス業PMI
19:00 ユーロ圏11月PPI ☆
21:30 米国12月チャレンジャー人員削減予定数
22:00 ドイツ12月CPI速報値 ☆
22:30 米国新規失業保険申請件数
22:30 米国11月貿易収支
24:00 米国12月ISM非製造業景況指数 ☆
24:00 米国11月製造業新規受注
27:15 (セントルイス連銀総裁講演)

1月7日(金)
08:30 本邦12月東京区部CPI ☆
16:00 ドイツ11月鉱工業生産、貿易収支
16:45 フランス11月鉱工業生産、貿易収支
18:30 英国12月建設業PMI
19:00 ユーロ圏12月CPI速報値 ☆、消費者信頼感
22:30 米国12月雇用統計 ☆
24:00 サンフランシスコ連銀総裁講演
26:15 アトランタ連銀総裁講演

前週の主要レート(週間レンジ)

前週の主要レート(週間レンジ)

(注)上記表の始値は全て東京午前9時時点のレート。為替の高値・安値は東京午前9時〜NY午後5時のインターバンクレート。

先週の概況

12月27日(月)
 週明けの為替市場は円独歩安の1日となりました。底堅い株価の動きとともにドル円は朝からじり高の展開となり、欧州市場序盤に前週高値を上抜けるとストップオーダーも巻き込み一段高、NY後場には114.91レベルまで水準を切り上げ高値圏での引けとなりました。

12月28日(火)
 動きが鈍い年末相場という感じの1日でした。東京の実需筋も年末年始の休みの間はオーダーを置きっぱなしというところが増え、ドル円は114円台後半の狭いレンジで終日もみあいが続き24銭幅に留まりました。

12月29日(水)
 ドル円は東京前場の日経平均大幅安にもかかわらず底堅い動きが続き、欧州市場朝方には全般的なドル買いの動きとともに115円台乗せとなりました。その後の欧州市場ではユーロドルが大幅高となり、ドル円も一時ドル安に動く場面も見られましたが114.67止まり。引けにかけてはユーロ円の買いも支えとなって115円間近での引けとなりました。

12月30日(木)
 ドル円は寄り付き直後こそ下げていた日経平均株価がすぐに買いが強まる動きとともに上昇、後場には115.21レベルと月間高値を更新、その後も高値圏での動きを続けました。

12月31日(金)
 31日は東京市場が休場となったものの、正月の連休が土日と重なるため年明けの休みも3日のみと東京勢の年末年始が短いこともあって特に波乱を感じさせない年末を迎えることとなりました。1日を通してほとんど動きが見られず、115円台前半で19銭レンジの取引に留まりました。

ディスクレーマー

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