ドル円、約1ヵ月ぶり高値圏へと急上昇。115円台回復まで後一歩
〇ドル円、ロシア軍のウクライナ撤退を背景とした地政学的リスクの後退等で114.92まで上昇
〇ユーロドル、1.13台前半での小動きが継続、終始動意に乏しい展開
〇ドル円、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状
〇ファンダメンタルズもオミクロン株を巡る過度な悲観論の後退等ドル高・円安を連想させる材料が増加
〇ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想、本日の予想レンジ:114.50ー115.30
海外時間のレビュー
週明け27日(月)のドル円相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値114.31まで下げ幅を広げるも、売り一巡後に下げ渋ると、@ロシア軍のウクライナ撤退を背景とした地政学的リスクの後退や、A欧米株の堅調推移、B上記@Aを背景としたリスク選好の円売り圧力、C日米金融政策の方向性の違いに着目したドル買い・円売り(米金利上昇→米ドル高)、D年末にかけてのレパトリ観測(米ドルへの資金還流)などが支援材料となり、米国時間にかけて、高値114.92(11/26以来、約1ヵ月ぶり高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間12/28午前4時30分現在)では、114.90前後で推移しております。
週明け27日(月)のユーロドル相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。@ロシア軍のウクライナ撤退を背景とした地政学的リスクの後退や、A欧州株の堅調推移、B上記@Aを背景としたリスク選好のドル売り圧力が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値1.1335まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、C欧米金融政策の方向性の違いに着目したユーロ売り・ドル買いが重石となり、一転して1.1302まで反落する場面も見られました。もっとも、その後は、英国祝日でロンドン市場が休場となる中、1.13台前半での小動きが継続しました(終始動意に乏しい展開)。本稿執筆時点(日本時間12/28午前4時30分現在)では、1.1325前後で推移しております。
本日の見通し
ドル円は一時114.92まで上昇するなど、11/26以来、約1ヵ月ぶり高値圏へと急伸しました。この間、一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線といった主要チャートポイントを上抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転や強気のパーフェクトオーダー、強い上昇トレンド入りを示唆する強気のバンドウォークも成立するなど、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となりつつあります。
ファンダメンタルズ的に見ても、新型コロナウイルス・オミクロン株を巡る過度な悲観論の後退(株式市場反発→リスク選好の円売り)や、日米金融政の方向性の違い(米早期利上げ観測に伴うドル買い+金融緩和継続観測に伴う円売り)など、更なるドル高・円安を連想させる材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では、ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(11/24に記録した約4年10ヵ月ぶり高値115.53を試すシナリオを想定)。本日も豪州・カナダ・英国などが休場となる中、動意に乏しい時間帯が続きそうです。
本日の予想レンジ:114.50ー115.30
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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