ドル円、上下しつつも方向感見出せず。週末の米雇用統計を控え動きづらい展開か(10/7朝)

6日(水)のドル円相場は上昇後に反落。

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。週末の米雇用統計を控え動きづらい展開か(10/7朝)

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。週末の米雇用統計を控え動きづらい展開か

〇ドル円欧州朝方111.79まで上昇するも株価の急落に伸び悩み米国時間にかけ111.20まで反落
〇その後は米デフォルト懸念の後退などが支援して111.41前後まで持ち直す
〇ユーロドル米長期金利上昇と株安、欧州圏の指標不冴えに1.1530まで下げ、年初来安値を更新
〇ドル円テクニカルの地合い強く、ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の差異に円安の流れ続くか
〇本日の予想レンジ:111.00ー111.80

海外時間のレビュー

6日(水)のドル円相場は上昇後に反落。@米長期金利の上昇(米10年債利回りは一時6/17以来となる1.57%へ急上昇)を背景に、欧州時間朝方にかけて、高値111.79 (←訂正×110.79)まで上値を伸ばすも、買い一巡後に伸び悩むと、A世界的な株価急落(中国恒大集団を巡るデフォルト懸念や岸田新総理による金融所得課税への失望感→香港株や日経平均株価急落→欧米株も連れ安)や、B上記Aを背景としたリスク回避の円買い圧力(クロス円下落→ドル円連れ安)が重石となり、米国時間にかけて、安値111.20まで反落しました。

しかし、一目均衡表転換線に下支えされると、C米主要株価指数の上昇(下げ幅を縮小しプラス圏へ浮上→リスク回避ムードの後退)や、D米デフォルト懸念の後退(債務上限問題を巡って、マコーネル米上院少数党院内総務が柔軟な姿勢を示したこと)などが支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間午前5時30分現在)では、111.41前後まで持ち直す動きとなっております。尚、注目された米9月ADP雇用統計(結果56.8万人、予想42.8万人、前回34.0万人)は市場予想を上回る結果となりました(週末の米雇用統計への期待感上昇)。

6日(水)のユーロドル相場は急落。@米長期金利上昇を背景としたドル買い圧力や、A世界的な株安を背景としたリスク回避のドル買い・円買い圧力(ユーロドル・ユーロ円共に下落)、Bテクニカル的な地合いの弱さ、Cドイツ8月製造業受注(結果▲7.7%、予想▲2.1%、※前月比)の大幅低下、Dユーロ圏8月小売売上高(結果0.3%、予想0.8%、※前月比)の冴えない結果が重石となり、欧州時間午後にかけて、年初来安値1.1530(昨年7/22以来、約1年2ヵ月ぶり安値圏)まで急落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前5時30分現在)では、1.1557前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時111.79まで急伸するなど、約1週間ぶり高値圏へと上昇しました(その後反落に転じるも下値は堅い)。強い買いシグナルを示唆する三役好転や移動平均線のパーフェクトオーダーが成立する中、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(主要チャートポイントがダウンサイドに控えている為、下値余地は限定的。事実、ドル円はこの3日間、一目均衡表転換線に続落を阻まれ反発→下値の堅さを再確認)。また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違い(米利上げ開始を織り込む米国と、金融緩和の継続を示唆する日本との金融政策格差)を背景に、ドル高・円安の流れは当面続くと見られ、ドル円は9/30に記録した年初来高値112.08を目指して上昇すると予想されます。

但し、本日に限ってみれば、翌日に今週のメインイベントである米9月雇用統計を控えている為、様子見ムード(手控えムード)が強まり易く、ドル円は上下しつつも方向感を見出しづらい展開となりそうです(米新規失業保険申請件数やクリーブランド連銀メスター総裁発言などが予定されているものの、方向感を見出すには至らないと予想)。

本日の予想レンジ:111.00ー111.80

注:ポイント要約は編集部

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。週末の米雇用統計を控え動きづらい展開か

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