ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。本日は米FOMC議事要旨がメインイベント(7/7朝)

6日(火)のドル円相場は上値の重い展開。

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。本日は米FOMC議事要旨がメインイベント(7/7朝)

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。本日は米FOMC議事要旨がメインイベント

〇ドル円米国時間にかけ約1週間ぶりに110.53まで下落
〇米10年債利回りの1.34%台への急低下、冴えない米指標、原油先物・米株急下落等が背景
〇ユーロドルアジア時間に1.1895まで上昇後、独ZEW景況指数悪化や株安等で一時1.1808に急落
〇ドル円続落するもテクニカルにはサポート厚くここからの下落は容易でない
〇ファンダメンタルズも米早期テーパリング観測根強くドル円をサポート
〇明日未明のFRBがタカ派に急転した6月FOMC議事要旨要注視
〇本日の予想レンジ:110.20ー111.00

海外時間のレビュー

6日(火)のドル円相場は上値の重い展開。@米早期テーパリング観測の後退を背景としたドル売り圧力(米10年債利回りが一時1.34%へ急低下。2/24以来、約4ヵ月半ぶり低水準)や、A米経済指標の冴えない結果(米6月サービス業PMIや、米6月ISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったこと)、B原油先物価格の急反落(OPECプラスの交渉決裂を受けて約6年半ぶり高値圏から急落→資源国通貨の対円相場下落→ドル円連れ安)、C米主要株価指数の下落を受けたリスク回避の円買い圧力が重石となり、米国時間にかけて、約1週間ぶり安値となる110.53まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では110.63近辺で推移しております。

6日(火)のユーロドル相場は上昇後に急反落。@米早期テーパリング観測の後退や、A上記@を背景とした米長期金利の低下を材料に、アジア時間午後にかけて、一時1.1895まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線に続伸を阻まれると、Bドイツ7月ZEW景況感指数の急低下(結果63.3、予想75.2)や、C上記Bを背景とした欧州経済の先行き不透明感、D欧州圏における新型コロナウイルス変異株(デルタ株)の感染拡大リスク、E原油先物価格や米主要株価指数の下落を背景としたリスク回避のドル買い・円買いが重石となり、米国時間にかけて、日通し安値1.1808まで急落しました。引けにかけて小反発するも上値は重く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では1.1825近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時110.53まで下げ幅を広げるなど、約1週間ぶり安値圏へと下落しました。米長期金利低下に伴うドル売り圧力と、米主要株価指数および原油先物価格の下落を背景としたリスク回避の円買い圧力が組み合わさったことが背景と考えられます。但し、ダウンサイドには一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンド、ダウ理論で意識される6/30安値110.42や6/21安値109.71などの主要チャートポイントを控えている為、ここからの更なる下落は容易ではないと考えられます。ファンダメンタルズ的に見ても、米国による年内テーパリング観測は引き続き残存しており、売り一巡後は、日米金融政策格差を背景としたドル買い・円売りが再開すると推察されます(7/14に予定されているパウエルFRB議長による半期に一度の議会証言に向けてドル円が持ち直す展開を想定)。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の反発をメインシナリオとして予想いたします。尚、今晩は日本時間明日午前3時00分に予定されているFOMC議事要旨(6/15ー6/16開催分)に注目が集まります。今回はドットチャートを通じて2023年までに計2回の利上げの可能性が示唆された会合の議事要旨となるため、議論の詳細や、参加者の見解のブレ度合いに関心が集まります。仮に米年内テーパリング観測を再燃させる内容となった場合には、米国時間午後(日本時間明日早朝)にかけてドル円相場が急上昇に転じる可能性もあるため、ボラティリティの拡大に注意が必要でしょう。

本日の予想レンジ:110.20ー111.00

ドル円、約1週間ぶり安値圏へ下落。本日は米FOMC議事要旨がメインイベント

ドル円日足

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