ドル円、約1ヵ月ぶり高値圏へ上昇。心理的節目110.00突破が射程圏内(5/14朝)

13日(木)のドル円相場は方向感に欠ける展開。

ドル円、約1ヵ月ぶり高値圏へ上昇。心理的節目110.00突破が射程圏内(5/14朝)

ドル円、約1ヵ月ぶり高値圏へ上昇。心理的節目110.00突破が射程圏内

〇ドル円109円台半ば、米長期金利の低下で上げ一服、強いPPIへの反応は限定的
〇ユーロドル1.20台半ばで方向感に欠ける動き
〇ドル円昨日アジア時間に1ヶ月ぶり高値を更新、下方にサポート多く下値余地乏しい
〇米インフレ指標強く、ドル買い続くか
〇本日米重要指標発表多くボラティリティ拡大に注意
〇本日の予想レンジ:109.00ー110.00

海外時間のレビュー

13日(木)のドル円相場は方向感に欠ける展開。@前日海外時間に発表された米4月消費者物価指数が2008年9月以来、約12年8ヵ月ぶり高水準へ上昇したことや、A上記@を背景とした米長期金利の急上昇(米インフレ懸念台頭→米早期テーパリング観測再燃→米長期金利上昇→米ドル高)、Bリスク回避のドル買い圧力(米長期金利急上昇を背景にリスクアセットが不安定化→資産現金化需要のドル買い)が支援材料となり、アジア時間朝方にかけて、高値109.79(4/9以来、約1ヶ月ぶり高値圏)まで上昇しました。しかし、心理的節目110.00をバックに伸び悩むと、C米長期金利の低下(米10年債券利回りが1.705%から1.654%へ低下)や、D米主要株価指数の持ち直し(リスク回避ムードの後退)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、109.45近辺で推移しております。尚、この日発表された米4月卸売物価指数(結果0.6%、予想0.3%、※前月比)は市場予想を上回る結果となりましたが、市場の反応は限定的となりました。

13日(木)のユーロドル相場は方向感に欠ける展開。@米長期金利の上昇(米インフレ懸念台頭→米早期テーパリング観測再燃→米長期金利上昇→米ドル高)を背景に、欧州時間朝方にかけて安値1.2051まで下げ幅を広げるも、21日移動平均線に続落を阻まれると、A米長期金利の低下(ドル売り圧力)や、B欧米株の反発(リスク回避のドル買い後退)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、1.2080近辺まで持ち直す動きとなっております。

本日の見通し

ドル円は一時109.79まで上昇するなど、5/3に記録した直近高値109.71を上抜けしました(4/9以来、約1ヵ月ぶり高値を記録)。買い一巡後に反落に転じるも、下方には一目均衡表雲上限や一目均衡表転換線が控えている為、テクニカル的に見て、下値余地は乏しいと判断できます。ファンダメンタルズ的に見ても、一昨日のCPI、昨日のPPI共に米国のインフレ懸念を示唆する内容となったことから、6月FOMCに向けて、米早期テーパリング観測を織り込む(米長期金利上昇→ドル高)流れが続くと予想されます(市場参加者による催促相場)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(心理的節目110.00を試すシナリオを想定)。尚、本日は5・10日要因で日本時間9時55分にかけてのドル不足(ドル買い・円売り要因)が予想される他、海外時間には、米4月小売売上高、米4月輸出入物価指数、米4月鉱工業生産、米5月ミシガン大消費者信頼感指数などの重要イベントが目白押しとなるため、ボラティリティの拡大に注意が必要でしょう。

本日の予想レンジ:109.00ー110.00

注:ポイント要約は編集部

ドル円、約1ヵ月ぶり高値圏へ上昇。心理的節目110.00突破が射程圏内

ドル円日足

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