ドル円、大荒れの四半期末公表相場で一段高。節目111.00も射程圏内に
〇昨日のドル円四半期末の公表相場決定に向けたドル買いフローで110.96まで急伸
〇その後ADP雇用統計の不冴え等で110.42まで反落するも110.72近辺に持ち直す
〇ユーロドルアジア時間に1.1704まで下落後ロンドンフィキシングに向けたドル売りに1.1760まで反発
〇しかし、仏全土でのロックダウン計画が報じられて1.1728まで反落
〇ドル円テクニカルには全テナーで強い買いシグナルが点灯、地合いは極めて強い
〇ファンダメンタルズもドル買い材料多く、ドル円上昇がメインシナリオ
〇本日の予想レンジ:110.30ー111.30
海外時間のレビュー
月末31日(水)の外国為替市場でドル円は続伸。@米長期金利の高止まりや、A前日高値110.43を上抜けたことに伴うロスカット(ストップBUY)、B本邦四半期末の公表相場決定に向けたドル買いフロー(※四半期末公表相場は荒れる傾向が強い)が支援材料となり、アジア時間正午に向けて、一時110.96(昨年3/26以来、約1年ぶり高値圏)まで急伸しました。しかし、心理的節目111.00を前に伸び悩むと、C米3月ADP雇用統計(結果51.7万人、予想55.0万人)が市場予想を下回ったことや、D月末ロンドンフィキシングに向けたドル売り圧力が重石となり、一時110.42まで反落する場面も見られました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、E米長期金利が再び上昇に転じたことや、F米政府による大型インフラ投資計画への期待感(バイデン米大統領の記者会見待ち。日本時間5時40分からスタート)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、110.72近辺で推移しております。
月末31日(水)の外国為替市場でユーロドルは続落。@欧州圏における新型コロナウイルス第3波への警戒感や、AECBによる追加緩和期待(PEPP枠内での資産買い入れ増額期待)、B米長期金利の高止まりが重石となり、アジア時間にかけて、一時1.1704(昨年11/4以来、約5ヶ月ぶり安値圏)まで下落しました。しかし、心理的節目1.1700に続落を阻まれると、Cロンドンフィキシングに向けたドル売り圧力が支援材料となり、米国時間にかけて、一時1.1760まで反発する場面も見られました。もっとも、買い一巡後は、Dマクロン仏大統領による「新型コロナウイルスの感染拡大を受けてフランス全土でロックダウンを計画」「土曜日から4週間のロックダウンを開始」「ロックダウンの延長もあり得る」との発言が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、1.1728近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は一時110.96まで上値を伸ばし、約1年ぶり高値圏へと急伸しました。週足、日足、4時間足、1時間足の全てのテナーで強い買いシグナルが点灯するなど、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます(現在は月足ベースで一目均衡表雲下限上抜けをトライ中)。ファンダメンタルズ的に見ても、米政府による追加経済対策期待や、根強い米テーパリング観測、米長期金利の高止まり、過剰流動性相場の逆流リスク(資産現金化需要のドル買いを連想)など、ドル円相場の上昇を意識させる材料が確認されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(心理的節目111.00を上抜けられれば、次は昨年3/24に記録した直近高値111.72がターゲット。アジア時間は現在行われているバイデン米大統領の演説を受けた市場の反応に注目。米国時間は米新規失業保険申請件数や米3月ISM製造業景況指数に注目)。
本日の予想レンジ:110.30ー111.30
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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