ドル円、109円台後半へと再び上昇。心理的節目110.00が射程圏内
〇ドル円、株価堅調、米長期金利上昇、米指標好調で一時109.85まで上昇
〇ユーロドル、米金利上昇に加えロックダウンの影響懸念ECB追加緩和期待で1.1761まで下落、安値更新
〇ドル円、テクニカルの地合い強く110円が射程内に、ファンダメンタルズもドル買い材料多い
〇ドル円上昇がメインシナリオ、本日5・10日要因注意
〇本日の予想レンジ:109.40ー110.20
海外時間のレビュー
週明け29日(月)の外国為替市場でドル円は上昇。アジア時間午後にかけて一時109.38まで値を崩すも、@株式市場の堅調推移を背景としたリスク選好の円売りに下支えされると、A米長期金利の上昇を受けたドル買い圧力(米10年債利回りは1.635%から1.724%へ上昇)や、Bバイデン政権による3ー4兆ドル規模の大型インフラ投資計画への期待感(バイデン米大統領は3/31に詳細を発表予定)、C米3月ダラス連銀製造業活動指数の力強い結果(結果28.9、予想14.5、前回17.2)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、日通し高値109.85まで上昇しました(先週末金曜日に記録した高値109.86に概ね並ぶ展開)。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時45分現在)では、109.82近辺で推移しております。
週明け29日(月)の外国為替市場でユーロドルは下落。@欧州圏における新型コロナウイルス第3波への警戒感(ロックダウン長期化懸念→欧州経済の先行き不透明感。イタリアは本年の成長率見通しを引き下げるとの一部報道あり)や、AECBによる追加緩和期待(PEPP枠内での資産買い入れペースの加速)、B米長期金利の上昇圧力(早期テーパリング観測→ドル買い)が重石となり、米国時間には、昨年11/12以来、約4ヵ月半ぶり安値となる1.1761まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時45分現在)では、1.1763近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は一時109.85まで上値を伸ばし、先週末金曜日に記録した高値109.86に並びました(心理的節目110.00突破が射程圏内)。上位足から下位足に至る全てのテナーで買いシグナル(一目均衡表三役好転など)が点灯するなど、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(但し、オシレータ系インジケータのRSIは引き続き高値警戒感を示唆)。ファンダメンタルズ的に見ても、米長期金利上昇に伴うドル高圧力(市場で燻る根強い米早期テーパリング観測→米10年債利回りは再び1.70%の大台乗せ)や、米政府による追加経済対策期待(バイデン米大統領は3/31に第2弾として総額3ー4兆ドル規模のインフラ投資計画を発表予定)など、ドル円相場の上昇を意識させる材料が確認されます(本邦決算に向けてのレパトリエーションの円買いを打ち消す展開)。
以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(心理的節目110.00を試す展開を想定)。尚、本日は年度最後の5・10日公表相場となる為、日本時間9時55分にかけてのトリッキーな値動き(一時的なボラティリティの上昇)に警戒が必要でしょう。
本日の予想レンジ:109.40ー110.20
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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