ドル円、約4ヵ月ぶり高値圏へ急伸。米長期金利の上昇がドル高を促す(2/17朝)

16日(火)の外国為替市場でドル円は急上昇。

ドル円、約4ヵ月ぶり高値圏へ急伸。米長期金利の上昇がドル高を促す(2/17朝)

ドル円、約4ヵ月ぶり高値圏へ急伸。米長期金利の上昇がドル高を促す

〇ドル円 株高、米長期金利上昇に106円近辺まで上昇
〇米財政出動期待、コロナ終息期待継続、米10年債利回りは1.30%に上昇
〇セントルイス連銀総裁「株式市場はバブルではない」と発言
〇ユーロドル欧州指標改善に1.2170まで上昇後米金利上昇で1.2096まで反落
〇ドル円テクニカルには200日線突破、三役好転で地合い極めて強い
〇今晩の米小売売上高、明日未明のFOMC議事要旨注視
〇10/7の直近高値106.12を試すシナリオ想定
〇本日の予想レンジ:105.50ー106.30

海外時間のレビュー

16日(火)の外国為替市場でドル円は急上昇。@米政府による財政出動期待や、A新型コロナウイルスの収束期待(ワクチン普及)、B上記@Aを背景とした世界的な株高・米長期金利上昇(米ダウ平均株価は史上最高値更新。米10年債利回りも約1年ぶり水準となる1.30%へ急上昇)、C米2月ニューヨーク連銀製造業景況指数の力強い結果(結果12.1、予想6.0、前月3.5)、D市場参加者に注目されていた200日移動平均線突破に伴うテクニカル的な買い圧力(含むショート勢のロスカット)、Eセントルイス連銀ブラード総裁による「株式市場はバブルではない、ただの通常の投資」との発言が支援材料となり、米国時間にかけて、昨年10/9以来、約4ヵ月ぶり高値となる105.97まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時10分現在)では、105.90近辺で推移しております。

16日(火)の外国為替市場でユーロドルは上昇後に急反落。@ユーロ圏第4四半期GDP改定値(結果▲5.0%、予想▲5.1%)の予想比改善や、Aドイツ2月ZEW景況感調査(結果71.2、予想59.5)の力強い結果、B欧州圏(ドイツやフランスなど)の長期金利上昇が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、1/27以来、約3週間ぶり高値となる1.2170まで上昇しました。しかし、1/22に記録した直近高値1.2191をバックに伸び悩むと、C米経済指標の良好な結果や、D米長期金利の急上昇、E上記CDを背景とした米ドル高が重石となり、一時1.2096まで反落する場面も見られました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時10分現在)では、1.2115近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時105.97まで上値を伸ばし、約4ヵ月ぶり高値圏へと急伸しました。この間、市場参加者に注目されていた200日移動平均線をクリアに上抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転も実現するなど、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。ファンダメンタルズ的に見ても、米政府による財政出動期待や、ワクチン普及に伴う新型コロナウイルスの収束期待(ロックダウン解除→世界経済の持ち直し)、世界的なリスク選好ムード(株高・長期金利上昇)など、ドル円上昇を意識させる好材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では短期的なドル高・円安をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は日本時間22:30に予定されている米1月小売売上高や、4:00に発表される米FOMC議事要旨(1/26ー1/27の会合時に早期テーパリングの必要性を指摘する声が上がっていたのか否か)など、注目材料目白押しとなる為、ボラティリティの拡大に注意が必要でしょう(節目106.00を突破し、昨年10/7に記録した直近高値106.12を試すシナリオを想定)。

本日の予想レンジ:105.50ー106.30

注:ポイント要約は編集部

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