ドル円、上値の重い展開が継続。CPI鈍化とパウエル議長のハト派的な発言が重石
〇ドル円米長期金利低下に104.42まで下落
〇その後日銀の金利深堀余地明確化の可能性報道で104.85まで上昇
〇米CPI鈍化、パウエル議長ハト派発言で104.60レベルに再下落
〇ユーロドル米長期金利低下で1.2144まで上昇後ラガルドECB総裁のハト派発言で1.2120レベルに反落
〇ドル円200日線の上抜け失敗後に日足の陰線3本で上値の重さ印象付けるチャート形状
〇ファンダメンタルズもFRB関係者のテーパリング否定発言続きドル高を是正
〇本日の予想レンジ:104.20ー104.90
海外時間のレビュー
10日(水)の外国為替市場でドル円は上値の重い展開。@米当局者(2/8のクリーブランド連銀メスター総裁や、2/9のダラス連銀カプラン総裁)による相次ぐハト派的な発言や、A上記@を背景とした米長期金利の低下が重石となり、欧州時間朝方にかけて、1/29以来となる安値104.42まで下落しました。しかし、B一部メディアより「日銀は来月の金融政策決定会合で金利の深堀余地があることを明確化する可能性」と報じられると、一時104.85まで反発する場面も見られました。もっとも、ショートカバー一巡後は伸び悩み、C米1月消費者物価指数(結果1.4%、予想1.5%、前年同月比)の予想比鈍化や、DパウエルFRB議長によるハト派的な発言(「緩和的な金融政策が必要」「今後数ヶ月のインフレ上昇はあまり意味がない」)が重石となる中、本稿執筆時点(日本時間6時40分現在)では、104.60近辺で推移しております。
10日(水)の外国為替市場でユーロドルは伸び悩む展開。@米長期金利の低下を背景に、一時1.2144まで上値を伸ばすも、一目均衡表基準線や一目均衡表雲上限に続伸を阻まれると、AラガルドECB総裁による「緩和的な金融政策の継続が必要」「必要ならパンデミック緊急購入プログラムの増額も可能」との発言が重石となり、本稿執筆時点(日本時間6時40分現在)では、1.2120近辺まで軟化する動きとなっております。
本日の見通し
ドル円は一時104.42まで下落するなど、冴えない動きが続いております(2/5高値105.78→2/10安値104.42)。テクニカル的には、市場参加者が注目する200日移動平均線の「上抜け失敗」に映ることから(高値記録後に日足陰線3本)、上値の重さを強く印象付けるチャート形状となっております(今後は105円台で戻り売りが強まり易い)。ファンダメンタルズ的に見ても、クリーブランド連銀メスター総裁、ダラス連銀カプラン総裁、パウエルFRB議長が相次いで「金融緩和の長期化」や「一時的なインフレ許容」を示唆するなど、市場で燻るテーパリング観測を否定する流れが続いております(一時的なインフレが見られたとしても、それがテーパリングに繋がることは無い旨強調→先週までのドル高の是正)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は中国が旧正月(2/11ー2/17)で休場となる他、日本も建国記念日で祝日となる為、アジア時間は動意に欠ける展開となりそうです。海外時間は米新規失業保険申請件数に注目。
本日の予想レンジ:104.20ー104.90
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.21
ドル円 地政学リスクくすぶるも再びレンジの様相に(11/21夕)
東京市場は一転してドルが弱含み。とくに終盤下げ足を速めている。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2021.02.10
ドル円 調整続く見込みだが、下値も堅くレンジか(2/10夕)
10日の東京市場はレンジ取引。104円半ばから後半の20ポイント程度の小動きで、明確な方向性はうかがえなかった。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。