ドル円、米政府機関の閉鎖回避を受けて103円台後半まで持ち直す展開
海外時間のレビュー
28日(月)の外国為替市場でドル円は上昇。@新型コロナウイルスの新異種拡大を嫌気する形で一時103.40まで下げ幅を広げるも、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、Aトランプ米大統領による追加経済対策法案への署名(連邦政府予算成立→米政府機関閉鎖回避)や、B上記Aを背景としたリスク選好ムードの高まり(欧米株上昇→リスク選好の円売り)が支援材料となり、米国時間にかけて、12/16以来となる高値103.90まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時15分現在)では、103.85近辺で推移しております。
28日(月)のユーロドル相場は上下するも方向感見出せず。@トランプ米大統領による追加経済対策法案への署名(連邦政府予算成立→米政府閉鎖回避)や、A上記@を背景としたリスク選好ムード(欧米株の上昇→ユーロ買い)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、一時1.2250まで上昇しました。しかし、12/22に記録した直近高値1.2257をバックに伸び悩むと、B英EU交渉の正式合意(先週)を受けたsell the factの流れや、C欧州圏における新型コロナウイルスの変異種拡大が重石となり、米国時間には一転して1.2191まで下げ幅を広げる場面も見られました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時15分現在)では、1.2205近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は一時103.40まで下げ幅を広げるも、一目均衡表転換線に続落を阻まれる形で結局103.90まで反発しました。しかし、心理的節目104.00円手前には、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドなどの主要レジスタンスポイントが複数並んでいることから、ここからの上値余地は限定的と考えられます(104円台の回復及び定着は容易では無い→戻り売りが強まる展開を想定)。
ファンダメンタルズ的に見ても、新型コロナウイルスの変異種拡大や、それに伴う世界経済への下押し懸念など、リスク回避の円買い(ドル高→クロス円下落→ドル円連れ安)を想起させる懸念材料も残っております(万が一、新型コロナワクチンが変異種に効かない事が判明した場合、リスク回避ムードが一気に強まる恐れあり)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:103.40ー104.20
2020年も1年間ありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い致します。
本レポートは1/1まで休刊とさせて頂き、次回は1/2より再開いたします。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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