豪ドル/円、短・中期トレンド共に“豪ドル強気”を維持。
22日に発表された豪11月の小売売上高は市場予想の+2.0%を大幅に上回る前月比+7.0%、前年比でも+13.2%となりました。行動制限の解除による影響が大きかったことが要因でしたが、年末商戦が好調であることを窺わせるせる結果となりました。為替市場はこれには反応せず、むしろ足元での新型コロナウイルス変異種の感染拡大により英国が規制強化に踏み切ったことを嫌気したリスク回避の動きに上値を抑え込まれました。しかし、23日にはイギリスとEUが通商交渉で合意間近(24日に正式合意)との報が伝わり、またアメリカの追加経済対策も合意に至ったことから市場に安心感が拡がり、豪ドルは対米ドル、対円で高値圏推移しています。
チャートを見ると、日足は10/29に付けた73.14を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドは強い状態を維持しています。78〜80円ゾーンは長期的な上値抵抗が散在しており、これらを消化するのにやや時間を要すると見られますが、中期トレンドも強い状態に入っているので急落地合いとなり難く、上下動を繰り返しながらもゆっくりと上値余地を探る動きが継続すると見られます。日足の上値抵抗は78.80-90、79.50-60に、下値抵抗は78.00-10、77.50-60にあります。21日、120日、20日移動平均線は、77.81、76.13と73.92に位置しており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。但し、77円割れで終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなります。さらに76.50割れで終えた場合は短期トレンドが変化して調整下げ局面に入ります。
一方週足は、4週連続陽線引けとなり、下値を切り上げる流れを変えていません。直近の陽線が上昇余力の強いものではないので、大幅続伸にも繋がらないと見られますが、2017年9月に付けた90.30を基点とするレジスタンスラインの上値抵抗が78.60-70に位置しており、これを上抜けて80円台で越月した場合は、長期トレンドも“強気”に変化します。この場合は、超長期的な上値抵抗ポイントである84円台を目指す動きが強まる可能性が高くなります。逆に、可能性がまだ低いと見ますが、76円割れで越月した場合は、下値リスクが高くなり中期トレンドも変化する可能性が生じます。今週の週足ベースで見た上値抵抗は78.60-70、79.50-60に、下値抵抗は77.90-00、77.00-10にあります。31週、62週移動平均線は75.68と73.76にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
12/24現在、31週、62週移動平均線は75.68と73.76にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
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