円じり高、株価反落
ドル円下値試し
本日の東京市場では朝方からドル円が下値を試す展開となりました。押し目買いの反発を吸収しながら徐々に上値を切り下げ一時106.52の安値をつけています。
特段の材料が見当たらない中で、米長期金利の低下や日銀追加緩和の期待が薄れていることなどが要因として挙げられています。
機械受注予想外の悪化で株価も反落
一方株価も反落、朝方発表となった4月の機械受注が悪化11%減と8ヶ月ぶり低水準となったことから先行き不透明感が広がり、業種を問わず全般的に売られる展開となりました。
機械受注に関しては造船等の大型案件のあった3月の反動減の影響も指摘され、発表した内閣府は「持ち直しの動きが見られる」との判断を据え置いていますが、事前予想-3.0%に対する-11.0%はやはり大きく、前週末の米雇用統計の予想外の悪化を連想させるインパクトがありました。日経平均終値は前日比162円安の16,668円。
日銀中曽副総裁「年金生活者や高齢者に申し訳ない」
本日は日銀の中曽副総裁が秋田市での講演でマイナス金利政策について「年金生活者や高齢者には申し訳ないことだと思っている」と発言したことが話題となっています。
一方でマイナス金利政策を「副作用を勘案しても政策効果が大きい」と述べ、必要に応じ追加緩和を決定することを排除しないとの見方を示しています。
海外に入ってドル円一段安株も軟調。漠然とした下値不安。
ドル円は5日移動平均(107.00)に頭を抑えられている状況で、反発のきっかけをつかめない状況、雇用統計後の安値106.38を割り込むと一段安の恐れもあります。
今晩は21:30より米新規失業保険申請件数の発表があります。
来週のFOMCでの利上げの確率が0%となった今、米指標の重要度は雇用統計前ほどではなくなっているものの、イェレン議長のスピーチの中で、雇用統計の悪化が一時的なノイズである可能性のひとつとして失業保険申請者の減少があげられていたこともあり、米経済の堅調を支える雇用が変調をきたしているか否かの重要な判断材料ではあります。
序盤の欧州株価指数先物は全般的に下落傾向、日経平均先物も一段安。
大きなイベントの合間でこれといった材料のない中でドル円、株とも漠然とした下値不安が感じられます。
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