オーストラリアドル週報(2020年3月第3週)

豪ドル/円、暴落。60.00近辺に強い下値抵抗あり。

オーストラリアドル週報(2020年3月第3週)

豪ドル/円、暴落。60.00近辺に強い下値抵抗あり。

19日に発表された2月の豪失業率は5.1%(予想5.3%)、雇用者数も+26.7千人と市場予想より良かったものの、新型コロナウィルスの感染が全世界に拡がりを見せる中で、日米は経済対策案を早急にまとめる構えを示していますが、株式市場の下落に歯止めがかからず、財政拡大によるドル資金ひっ迫懸念から米長期金利が上昇、ドルは全面高となる中で、豪ドルは対米ドル、対円で急落、豪ドル/円は一時60円台を割り込む場面も見られました。市場はパニックの様相を呈しており、株式、為替市場は混乱状態となっていますが、オーストラリア中銀総裁の「必要とあれば為替相場の介入実施」の発言に下げ渋っています。

チャートを見ると、日足は上値を急角度で切り下げる流れを変えておらず、18日の陰線が64円割れを見て新たな下げトレンド入りしています。19日には長期的な下値抵抗ポイントである60.00±10銭まで急落しました。既にオーバーシュートの領域に入りつつありますが、短期トレンドは62円台を回復すれば一旦底打ちした可能性が点灯します。しかし、日足の形状が弱く、急反発にも繋がり難いと見られます。日足の上値抵抗は61.90-00、63.00-10に、下値抵抗は60.00-10、58.80-90にあります。21日、120日、200日移動平均線は69.68、73.57、73.65に位置しており、トレンドが非常に弱い状態ですが、豪ドル/円の60円台、豪ドル/ドルの0.55台には長期的な下値抵抗ポイントが控えており、一旦底打ち、反転に繋がる可能性も高いと見られます。

一方直近の週足は、前週足から下寄りのスタートとなりましたが、“マド”を埋めきれないまま陰線引けとなり、今週は一段の下落に繋がっています。3月第2週の70円割れから始まった新たな豪ドル下げトレンドですが、既に10円の下げを見ており、値ごろ、値幅ともに達成圏内にあります。しかし、新たな下げトレンド入りして日が浅いことから、底打ちした場合でも急反発にも繋がり難く、今後数週間は上下動を繰り返す動きとなることが予想されます。短期トレンドは62円台を回復すれば一旦底打ちした可能性が高くなりますが、70円台を回復して越週するまでは下値リスクを残します。週足の上値抵抗は62.40-50、63.00-10に、下値抵抗は60.00-10、58.50-60にあります。31週、62週移動平均線は73.13と75.02に位置しており、中・長期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。

豪ドル/円、暴落。60.00近辺に強い下値抵抗あり。

豪ドル/円【週足】:3/18現在31週移動平均線は73.13に、62週線は75.02にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにある。)

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