豪ドル/円、短期は“豪ドル弱気”の流れ。一段の下落リスクに要注意
6/1に発表された第1四半期GDPは前期比で+1.1%となり、市場予想を大きく上回りました。また、内容を見ても、これまで足を引っ張って来た鉱山関係の輸出が大きく伸びており、好調さを維持する消費、住宅投資と共に経済の先行きへの明るい材料となっています。しかし、為替相場については80.円台半ば超えを見たものの、上抜け切れずに反落しており、経済の底堅さとは裏腹に上値の重い展開が続いています。特に豪ドル/円についてはトレンドが弱く、円高の進行の速さが豪ドル/相場の戻り余地を限られたものにしています。
チャートを見ると、6/1の日足は80.50〜85.80ゾーンにある強い上値抵抗を上抜け切れずに陰線引けとなり、上値抵抗にぶつかった反動から、下値リスクがやや高くなったことを示しています。現状は78.50〜80.50円の揉み合いの域を抜け切れていませんが、78円割れで越週した場合は75〜78円ゾーンでの新たな下落トレンド形成の動きに入る可能性に注意が必要となります。21日移動平均線は79.55近辺に位置しており、この下に入り込んでやや下値リスクが高い状態ですが、78.00割れを見ない限り、“ダマシ”となる可能性を残しています。
一方直近の週足は、タクリ足の陰線引けとなり下値抵抗に跳ね返されて越週しています。今週は下値トライに失敗した反動から80.80近辺まで反発しましたが、上値を追い切れずに週初の寄り付きレベルまで押し戻されており、週足の形状が悪化し始めています。78円割れで越週した場合は一段の下落リスクに要注意。逆に、今週の週足ベースで見た強い上値抵抗が80.60-70にありますが、これを上抜けて越週した場合は、下値リスクが若干軽減されて80〜82円ゾーンでの揉み合いとなる可能性が高くなります。31週、62週移動平均線はそれぞれ84.13と87.54にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化が認められません。
月足も5月は陰線引けとなり、上値を切り下げる流れにあります。82円超えに値を戻さない限り、長期トレンドも豪ドル弱気の流れに変化がありません。
豪ドル/円【週足】
(6/1現在31週移動平均線は84.13に、また、62週線も87.54にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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