ニュージーランド政策金利の予想
NZは明後日朝10時にNZ中銀から政策金利が公表されます。
(市場の予想)
NZ準備銀行(中銀)政策金利(オフィシャル・キャッシュレート:OCR)
現行1.00%⇒1.00%で、据え置き予想(予想レンジなし)
(2月10日12時現在の予想値)
明日の東京市場休場明けの12日早朝にNZ政策金利が発表されます。現状はエコノミスト全員が据え置き予想になっています。前回11月は0.25%の利下げ予想でしたが、委員会は据え置きを決定しました。今回は予想レンジがなく、無風状態になっています。
下表は前回11月時点の先々予想と今回の先々予想を合わせたものです。昨年は年末から2020年にかけて大きく利下げを見込んでいたエコノミストが、今年は緩やかな利下げ予想になっています。しかも年内最初の利下げが第4四半期ですので、かなりの先送り予想となっています。
相場は2019年11月中旬の会合以降は、利下げ見送りなどから年末にかけてNZドルは300ピップス程度買い戻され、12月31日に0.6755米ドルの高値を付けました。その後はコロナウィルスの影響で豪ドル・NZドルはほぼ一本調子に売られ、昨年11月のNZ中銀金融政策時点まで相場が下がっています。
今回の会合内容で先行きの経済政策見通しの変更やそれに伴う現状の金融政策スタンスを示唆する内容でもあれば、それに沿ってNZドルが動きそうです。
尚、前回11月時点の金融政策要旨(一部抜粋)は以下です。前回は2020年の成長に関しては上昇が見込まれるとしていましたが、米中貿易協議の合意による不確実性要因が減った一方で、新たにコロナウィルスの影響が出てきているので、委員会のこの分析次第になりそうです。基本的な低金利維持は変わっていないので、11月内容を踏襲するのか否かとなりそうです。
(以下要旨の一部)
「金融政策委員会はオフィシャルキャッシュレート(OCR)を1.0%のまま据え置く決定をした。雇用はまだ最大限の水準を維持しており、一方でインフレはまだ目標レンジ内だが、中央値の2%以下のままである。8月の議事以降の経済動向は、今のところ既に緩和基調である状況を変更する正当な理由がなかった。
(中略)
貿易相手国の成長も緩やかである。世界貿易や製造業の伸びが弱く、不確実性が高いままである。これにより企業投資を削いでいる。しかしながら、NZの輸出商品価格は堅調であった。これは貿易に前向きな状況として下支えした。今年のNZドル安もまた世界的に弱い経済環境の中で有効に相殺してくれた。
国内経済活動は2020年には上昇が見込まれる。これは低金利、高い賃金の伸び、政府支出や投資に支えられた。低水準のOCRにより借入金利の下がり、支出や投資を下支えしている。高まる稼働圧力により企業投資の増加が見込まれている。
インフレ目標中央値を達成し雇用を最大限にするべく、金利は暫くの間、低水準のままを求められている。我々の使命はインフレと雇用の目標である。もし必要とあれば一段の金融刺激策を行う。
(会合の詳細については略)」
(注)NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
NZ政策金利推移(2020年1月末までのオフィシャルキャッシュレートと今回2月予想)
NZドル米ドル相場はシカゴポジション216をご参照願います。
尚、次回の金融政策は2020年3月25日(水)に予定されています。
(2月10日15:00、1NZ=0.6411米ドル)
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