豪州中銀議事要旨(2019年12月17日公表:理事会は12月3日開催分)
今回の議事要旨では、いくぶん世界経済の下振れリスクが緩和したものの、前回会合時の議事要旨とほとんど変わっていません。これまで通り、現行の緩和姿勢を長期間維持し、必要なら追加緩和姿勢を示唆しています。
(議事要旨)
(金融政策に対して考慮する事柄)
政策決定に目を向けると、委員達は前回の会合以降の経済見通しについて、ほとんど変わらなかったことを確認した。世界的に、金融市場の状況はよりポジティブになった。下落リスクに関する市場参加者の関心は幾分下がり、幾つかの中銀は金融緩和を実施した。また、幾つか最近の経済指標に安定化の兆しが見え、特に製造業に見られた。
国内では、2018年後半の緩い状況の後、豪州経済は緩やかな転換点に達したかに見えた。9月末四半期のGDP伸びは、年初以降同じ様なペースで移行すると予想されていた。国民統計(GDP)発表前の部分的データの大多数はこの予想に沿ったものであった。但し、資源関連産業投資はより弱くなり、公共支出はより強かった。
生産高の伸び見通しは低金利、最近の減税、高水準のインフラ投資支出、住宅市場の上昇、資源部門の改善見通しに支えられた。しかしながら、委員達は家計収入の伸びの弱さが消費支出の下方リスクを示し、リスク資産に対する低い欲求が企業の投資意欲を制約していることを確認した。豪州の多くの地域での干ばつが見通し不確実性に対するもう1つの要因でもあった。
委員達は労働市場の状況が年初以降大きく変らなかったことを確認した。(労働関連の訳は以下略)
委員達は今年年央以降実施した利下げについて経済への影響について議論した。特に、より緩和的政策が低国債イールド、豪ドル安、あるいは不動産金利低下の通常経路を通して機能していたことを入手した証拠が示唆していたことを確認した。また住宅価格にも影響を与え、中古住宅の買い替えが増加し、そして住宅建設活動に関し、初期の安定の兆しが見えた。住宅市場の回復は近い将来での経済進展にはポジティブである。しかし、収入の伸びより前にあまりに借入が早すぎると1つの懸念になることもありえることを確認した。
(低金利が地域に与える影響や低金利後の影響査定に関する項目は略)
理事会は最も適切なアプローチが金融政策の現状維持であり、金融緩和がいかに経済に影響を与えるかの証拠を査定続けることであると結論付けた。委員達は、中銀が見通し最新版を用意する2020年2月の経済見通しに関する再査定が重要であると同意した。その審議の一環として、委員達は理事会が必要とあれば、経済に一段の刺激策を用意できる状況にあると同意した。また。委員達は、完全雇用やインフレ目標達成に向けて、低金利持続の長期化が豪州経済には必要であることに同意した。理事会は労働市場の状況を含めこの進展を注視し、経済、完全雇用、インフレ目標達成に支えに必要となるならば、一段の緩和を用意するだろう。
理事会はキャッシュレートを0.75%で据え置くことを決定した。
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きますようお願いします。(出所:豪州中銀HP)
昨日の豪ドル米ドルの相場は0.6868〜98米ドルのほぼ十字線に終わり、気迷い状態です。引き続き上値の0.69米ドル台乗せ、下値は目先の0.6860〜70米ドルの軽いサポートを切れると先に0.6830、0.6780〜90米ドルサポートを試す流れに入りそうです。
短期的な豪ドル堅調地合いは継続していますが、0.6770米ドル未満で終わると短期の上げが終了します。(2019年12月17日11時15分、1豪ドル=0.6866米ドル)
オーダー/ポジション状況
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