NZ/円、短期は70円台で底打ち。中期トレンドが弱く74〜75円台はまだ壁。
米中貿易戦争へ発展する懸念が和らいでいること、7/5に発表された米雇用統計で労働市場の力強さが再確認されたことから、ドル高の流れが定着したかに見えましたが、10日の米議会証言でのパウエルFRB議長の発言内容が、経済の下方リスクに警戒を示す内容となったことから、早期利下げ観測が再び浮上し、ドル売りが優勢となりNZドルは対ドルで小幅上昇、対円では小反落に転じています。
チャートを見ると、日足は6/18に付けた70.27を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、またこの間に71.51に位置する21日移動平均線を上抜けており、短期トレンドは“NZやや強気”に変化していますが、72円台定着には至っておらずNZ急伸にも繋がっていません。日足が下値を切り上げる流れを守る一方で、上値も切り下げており、73円台を実体ベースで回復するまでは下値リスクを残した状態です。一方で70円台の中期的な下値抵抗には跳ね返されており、短期トレンドは底打ち、反転の流れに入っています。日足の上値抵抗は72.30-40、72.90-00に、下値抵抗は71.50-60、70.80-90にあります。短期トレンドは70円割れで終えない限り、“NZやや強気”の流れを維持します。21日移動平均線は71.51にあり、これを守って反発余地を探る動きに繋げていますが、120日、200日移動平均線は、73.87と74.39に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変化が認められません。
一方直近の週足は、前週足から大きく上寄りした位置に陰線が出ており、下値リスクがやや高い形で越週しました。70.40-50、70.70-80に強い下値抵抗が控えていますが、70円割れで越週した場合は短期トレンドが変化して新たな下落トレンド入りの可能性が生じます。逆に73円超えで越週した場合は、上値余地を探る動きが継続しますが、74.10-20、74.50-60に一段と強い上値抵抗が控えており、簡単には上抜けないでしょう。今週の週足ベースで見た上値抵抗は72.90-00、74.10-20に、下値抵抗は71.10-20、70.70-80にあります。31週、62週移動平均線は73.95と74.61に位置しており、中期トレンドは “NZ弱気”の流れにあります。
NZドル/円【週足】:(7/10現在31週移動平均線は73.95に、62週線は74.61にあり、収束中のこれらを大きく下抜けて中期トレンドは新たな“NZ弱気”の流れに入っている)
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