(チャートから見た主要通貨の長期トレンド)
ユーロ/ドル相場
ドル円編より続く
ユーロ/ドルは、2008年7月に付けた1.6040を高値とする長期的なユーロ安/ドル高基調に変化が認められず、この月足の上値抵抗は1.2250〜1.2350ゾーンにあり、長期トレンドは1.2400超えで越月しない限り、下値リスクがより高い状態にあります。
また、昨年2月に付けた1.2555を直近高値として上値を切り下げる流れからも上抜け切れておらず、この月足の上値抵抗は1.1500〜1.1600にあります。一方下値も、2017年1月に付けた1.0341で長期的な底値を付けた可能性が生じており、このサポートラインの下値抵抗が1.1300〜1.1350にあることから、1.1300割れで越月しない限り、下値余地も限られ易い状態です。但し、1.1300割れで越月した場合は再び下値リスクが高くなり1.1000以下の足元を固め直す動きが強まり易くなります。31ヶ月移動平均線は1.1465にありこれを上抜け切れていません。また、62ヵ月線も1.1681に位置しており、中・長期トレンドは“ユーロ弱気”の流れに変化が認められません。
一方、週足でもう少し近場のトレンドを見ると、2018年2月に付けた1.2555を起点として上値を切り下げる流れに変化が認められませんが、同年4月に付けた1.2414を起点とするレジスタンスラインからは、直近の週足(2/1週)が若干上抜けて越週しており、短期トレンドが変化する可能性が点灯中です。この週足サポートは1.1300〜1.1350にありますが、1.1300割れで越週した場合は“上抜け”が“ダマシ”であった可能性が高くなり、一段のユーロの下落リスクが点灯します。この場合は再度1.06〜1.11ゾーンの中で足元を固め直す動きが強まり易くなります。逆に1.1550超えで越週した場合は、週足の形状が改善して、1.18方向への一段のユーロ上昇に繋がり易くなります。この場合でも、中期トレンドが強いわけではないので、ユーロ急騰にも繋がり難いと見られます。31週、62週移動平均線は1.1484と1.1770に位置しており、中期トレンドは“ユーロやや弱気”の状態にありますが、1.1550超えで越週した場合は62週線(1.1770)を窺う動きが強まり易くなります。
ユーロ/円相場
ユーロ/円は2008年7月に付けた169.97を起点とする超長期的なユーロ安/円高トレンドに変化が認められず、この月足の上値抵抗は135〜136円台にあります。一方で、2012年7月に付けた94.12を最安値として下値を切り上げる流れを守っており、この下値抵抗は120円台にあります。
今年の年初(1/3)に薄商いのシドニー市場で一瞬118円台後半を付けていますが、アジア市場が始まってからの安値は120.80で、このサポートラインに跳ね返された形となっています。しかしながら、2016年6月のBrexit時の安値109.57を起点とするサポートラインからは一旦下抜けており、週足の形状が悪化していることから、ユーロの下落リスクにより警戒が必要です。この週足の下値抵抗は120.00〜120.50にありますが、120円割れで越月した場合は一段の下落リスクが生じます。一方上値は、昨年2月に付けた137.50を起点とするレジスタンスラインの上値抵抗が130.00〜130.50に位置しており、これをしっかり上抜けて越月しない限り、上値余地も拡がり難い状態です。また、これを上抜けた場合でも前述の長期的な月足の上値抵抗が135〜136円台にあり、これが強い上値抵抗として働く可能性があります。31ヶ月移動平均線は126.70に、62ヵ月線も130.17に位置しており、長期トレンドはユーロの下落トレンドは“ユーロ弱気”の流れにあります。
一方週足で少し近場のトレンドを見ると、2018年2月に付けた137.50と9月に付けた133.13を結ぶ右肩下がりのトレンドラインから上抜けておらず、この上値抵抗は130円台にあります。また、短期トレンドは、9月の133.13を起点として上値を切り下げる流れに入っており、この週足の上値抵抗は126円台半ばにあります。一方下値は、2016年6月のBrexit時に付けた安値109.57と仏大統領選挙直前の2017年4月に付けた114.86を結ぶサポートラインを今年1月の第1週の大陰線がしっかりと下抜けており、新たな下げトレンドに入った状態にあることを示しています。この週足の上値抵抗は127.00±20銭にあり、128円超えで越週するまでは下値リスクが軽減されません。120円台には長期的な下値抵抗がありますが、120円割れで越週した場合は116〜117円台までの一段のユーロ下落に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は128.15と129.93にあり、短・中期トレンドは“ユーロ弱気”の流れにあります。
オーダー/ポジション状況
- キーワード:
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:編集人K
2019.02.06
ユーロドル1.14割れの水準まで続落(2/6夕)
6日の東京市場でユーロは続落、一時約10日ぶりの水準となる1.1380まで下値を広げ、東京時間18:30現在は1.1390近辺での取引です。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。