<< 東京市場の動き >>
31日の東京市場は、小幅にドルが続伸。値幅的には30ポイント程度と小さかったが、終日を通して113円台の推移をたどるなど、ドルの強さが際立っていた。
ドル/円相場は、113.10-15円で寄り付いたのち、ドルがじり高推移。月末最終日で仲値不足観測が一部で喧伝されていたうえ、前日比112円高で寄り付いた日経平均株価が上げ幅を拡大、終値ベースでは463円高まで値を上げたことが材料視されていたという。リスク志向の高まりに、113.30-35円までドルは続伸している。
16時時点でも、ドルは113.15-20円で推移、強さを維持したまま欧米時間を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「米国ファクター」について。
複数の米メディアで「トランプ大統領、『出生地主義』の廃止を検討」と報じられ、新たな火種の発生が懸念されているなか、米CNNは「司法省、職務通じ利益図った可能性で内務長官を調査」と報じ物議を醸していた。
そのほか単発のニュースとして、「ニュージーランドが批准、『TPP11』が12月30日発効へ」、「日韓外相が『徴用工問題』で電話会談、河野氏は『毅然とした対応』を要求」−−といった報道のほか、日銀から「金融政策の現状維持決定」との発表、安倍首相による「10%を超える消費税率は検討していない」、黒田日銀総裁「金融政策は為替相場を目的とするものではない」との発言も観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
11日以降、3週間近く続けてきたレンジをようやく上抜け、足もとは113円台での推移となっている。再三再四レポートしたように、今年の相場の特徴は「レンジをいったん抜けても、結局元のレンジに回帰する」ことだったが、今回は「しっかり」上放れたと言って良いようだ。いずれにしても、ドルの上方向の展望が広がった感を否めないが、ひとつだけ気になるのは本日東京時間がテクニカルに重要な113.30-35円で上げ止まったこと。ドルの強気派としては、なるべく早いタイミングで上抜けして欲しいところだろう。
材料面では、米中間選挙までいよいよカウントダウンが開始されるなか、様々な米国ファクターが注視されている。昨日から本日に掛けても、前記したように新たな2つの「火種」が観測され、選挙戦に与える影響が懸念されていた。ともかく、続報には要注意だ。また、週末に発表される米雇用統計をにらみ、発表される米経済指標への関心が徐々に高まりつつある感も否めない。
テクニカルに見た場合、先週初めから短期的にみただけでも3-4度見られ、いずれも失敗に終わっていた113円台乗せを昨日欧米時間にようやく達成した。今年はダマシの多い「レンジブレーク」だが、今回は本物と考えてよさそうだ。ドルは底堅く推移する公算が大きい。
ただし、フィボナッチの観点で見た場合、10月高値114.55円を起点とした下げ幅に対する61.8%戻しは113.35円レベルで、東京がちょうど同レベルで上げ止まったことは若干気掛かり。とは言え、抜ければ次のターゲットは76.4%戻しの113.80円レベル。それも超えれば、いよいよ114円台が見えてくる。
一方、材料的に見た場合、10月のADP雇用統計や同シカゴ購買部協会景気指数といった米経済指標の発表が予定されている。ちなみに、週末発表の10月の米雇用統計と相関性が高いなどとされる前者の事前予想値はプラス18.7万人ほどで、好数字ながら前月(プラス23万人)よりはやや減少する見通しだ。いずれにしても、実際の指標内容には要注意。
そのほか、ゼネラル・モーターズやケロッグなどによる米企業決算の発表や、依然として不安要素の多い欧州情勢にも引き続き注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.60-113.80円。ドル高・円安方向は、テクニカルポイントでもある本日東京時間高値の113.30-35円の攻防にまずは注視。抜ければ、113.80円や114円などがターゲットとなりそうだ。5日以来の114円台回復も!?
対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線も位置し、昨日までの抵抗だった112.80円前後が最初のサポートに。ただ、下回っても112円半ばや112円レベルなど、下方向にサポートは多く底堅そう。(了)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
豪ドルWeekly 100円を挟んだもみ合い、CPIで早期の利下げ観測が強まる可能性も(24/11/22)
今週の豪ドルは、豪準備銀行(RBA)が公表した理事会要旨でタカ派姿勢が確認されたものの、買いは続かず、100円水準を挟んだ小動きの相場展開が続いた。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:川合 美智子
2024.11.22
ユーロ円 下値リスクが点灯中。162円台を回復出来ずに越週した場合は一段の下落へ(24/11/22)
ユーロ/円は163円台前半から161円台後半まで断続的に売られ、結局安値圏で引けています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2018.10.31
ドル円76pの陽線引けで26日線を上抜き返す(10/31)
米中貿易戦争問題ではブルームバーグ通信社がトランプ政権が12月にも中国への制裁関税拡大を発動する見込みと報じたが、
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。