豪州準備銀行(中銀)政策金利
(現行 2.00%)…今回は据え置き予想。レンジ幅は無く、全て据え置き予想。
但し、先行きは今四半期内で0.25%緩和予想する向きもある。
前回の豪州中銀政策金利公表時の要旨、(3月1日現在、出所は豪州中銀)
豪州の消費価格はここ2年で下落を続けている。これは需要面での伸び減速を反映している一方で、供給面では大幅な増加を見せていることにある。
資本市場はここ数ヶ月間で、再び高いボラティリティを示す状況になり、市場参加者は世界経済とその政策に不透明感を増している。リスク資産への食欲は減退し、新興国への資金還流状況は悪く、格付け低い会社の調達も厳しい。しかし、高格付け会社の資金需要は依然低く、金融政策はまだ緩和気味に推移している。
自国において、最近のデータから見ると非資源関連の拡大が2015年を通して続き、資源関連の減少とは対照的である。これは労働市場の改善傾向が続いていることによるものである。企業の借入れペースも改善している。インフレはまだ低く、労働コストも引き続き低い。そして低インフレは世界的な傾向になっている。
これらの条件の基で、金融政策は緩和気味に行なっていくのが適切であると結論付けた。低金利は需要を支え、借入れ条件も良くなる。一方で住宅市場にはリスクを残してしまう。家計への信用も拡大しているが、非常に緩やかなものになっている。
地域別ではメルボルンやシドニーが他の都市を圧倒している。為替は経済見通しを改善するのに一役かっている。
今日の会合で、委員会は、今後のインフレは目標に近づいていき、経済の改善傾向を確認し、金融政策は現行のまま据え置くことを決定した。
先行きについて、新たな情報入手により委員会は判断していくことを確認した。具体的には労働市場の改善傾向や最近の資本市場の混乱の行方についてである。また低インフレはより緩和の状況をもたらすかもしれない。(以上前回要旨)
コメント
前回金融政策の据え置き後から現在までの経済データ見ると、あまり悪化したものはなく、今日発表の小売売上高が振るわなかった程度となっています。
豪州経済は数年前の資源関連中心の経済成長から非資源関連中心の成長にシフトしてきており、現在も進行中となっています。また貿易収支は赤字幅が過去数年前のトレンドからは拡大していますが、最近は若干ながらも改善傾向を示しており、資源関連関係の輸出減トレンドからは脱却している模様となっています。
これまで雇用中心に豪州経済が改善してきましたが、直近にあった一時的失業率悪化や最低となった賃金の伸びに、上半期を通して0.25%程度の利下げチャンスはあると見ているエコノミストもいます。
ここ数年間の豪ドル安トレンドが自国経済に与える好影響(輸出の伸びや観光業増加)から、利下げしたいとの穿った見方もありますが、先々週のG20会合で、「自国通貨安による成長拡大はしない」との各国合意もあるので、今回の利下げは実施し難い情勢と思われます。
豪ドル/米ドルは今日4日発表の小売売上高が予想を下回ったことで、0.7470〜0.7660(ヒゲで0.7700)レンジに押し戻されています。更に短期的に見ると0.7590〜0.7700ゾーンで揉み合っています。据え置いた場合は予想通りとなりますので、このレンジを抜け出す材料になり難いですが、万一NZの追加緩和実施と同じように、市場の意表をついて緩和実施したとなれば、下限レンジは割って行くと思われます。
政策金利推移
オーダー/ポジション状況
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