ニュージーランドドル週報(2018年7月第2週)

足元のNZ経済は安定的ですが、米中貿易摩擦問題に関して解決の糸口がみつからない状況にあり、NZドル相場は先週に続き上値の重い展開が続いています。

ニュージーランドドル週報(2018年7月第2週)

NZ/円、短期は上値余地を探る動き。中期はNZ弱気の流れ変わらず。

足元のNZ経済は安定的ですが、米中貿易摩擦問題に関して解決の糸口がみつからない状況にあり、NZドル相場は先週に続き上値の重い展開が続いています。一方でアメリカ経済が堅調な状態にあることから、世界経済を混乱に陥れるほどのリスクも考えにくく、急落した上海株式市場も落ち着きを取り戻しており、NZ相場の急落にも繋がっていません。

チャートを見ると、日足は7/3に付けた74.08を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、今年1月に付けた81.57を起点として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、短期トレンドの変化は認められません。この日足の上値抵抗は77.10-20にあります。日足は76.20超えに実体を乗せて来れば形状が安定して下値リスクが軽減されますが、この場合でも一段と強い上値抵抗が77円超えにあり、また中期トレンドも弱い状態にあることから、NZ急伸にも繋がり難いと見られます。一方で、下値は75.50-60、74.60-70にあり、これらを支えとして上値余地を探る動きが期待出来ますが、74円台を維持出来ずに終えた場合は下値リスクが高くなります。21日移動平均線は75.68にあり、若干上抜けて来ましたが、“ダマシ”となる可能性があります。また、120日、200日線は77.22と77.93にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変わりありません。

一方直近の週足は、実体が小さく下ヒゲのやや長いタクリ足の陽線引けとなりました。下値トライに失敗した形であることや、74.00-10の中期的な下値抵抗にも跳ね返されており、一旦底打ちした可能性が生じていますが、今年1月に付けた81.57を起点とするレジスタンスラインの上値抵抗が77.10-20にあることや、これを上抜けた場合でも2017年7月に付けた83.91を起点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、この週足の抵抗が79.60-70にあることから、これらを全て上抜けて越週しない限り、中期トレンドは変化しません。逆に、可能性がやや低いと見ますが、74円台を守り切れずに越週した場合は、中・長期的な下値抵抗である72円台まで下落余地がさらに拡がる可能性が生じます。今週の週足ベースで見た上値抵抗76.10-20、77.10-20に、下値抵抗は74.00-10、72.60-70にあります。31週、62週移動平均線は、77.69と78.72に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。

NZ/円、短期は上値余地を探る動き。中期はNZ弱気の流れ変わらず。

NZ/円【週足】:(7/11現在31週、62週移動平均線は77.69と78.72にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変わりない。)

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