ユーロ反落、米中貿易戦争激化の欧州波及懸念で
11日の東京市場でユーロは1.17台前半の小動きに終始しましたが、夕刻17時台に入り反落、一時1.17を割り込む動きとなりました。
トランプ大統領はNATO首脳会議開幕に先立つ事務総長との会談でドイツのロシアからの天然ガス大量購入を批判して「ドイツはロシアの捕虜のようなもの」と批判。前日にも再三欧州の米国への依存を非難しており、安全保障と貿易問題を混在させた同大統領がEUやNATOをあたかも敵であるかのような発言を繰り返していることが、EUへのさらなる貿易戦争拡大を示唆するのでは無いかとの懸念が広がっています。
ユーロドルは昨日来上昇のモメンタムを失い一目均衡表の雲の下限にかろうじてぶら下がっている格好です。ただ、1.16台半ばから後半にかけての21日線、基準線、転換線等のサポートは引き続きワークしており、下降局面入りとはまだ言えない状況です。
米国の保護貿易的傾向の矛先が欧州へ向かうことへの懸念から、序盤の欧州株価指数先物はほぼ全面安の様相、本日この後21:30に米国6月のPPI、23:00には5月の卸売在庫の発表が予定されています。
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