オーストラリアの2018年第1四半期GDP結果
(出所:オーストラリア統計局)
本日(6日)発表された2018年第1四半期GDPは予想を上回る結果となりました。4Qが前期比ベースで0.1%上方修正されているので、実質は更に拡大となっています。
前期比伸び率…+1.0%(予想+0.8%) 4Qは当初の+0.4%→+0.5%に修正
前年比伸び率…+3.1%(予想+2.8%) 4Qは当初の+2.4%変わらず
豪州統計局の発表内容を見ますと、(括弧内は4Q)
前期比 前年比
最終需要 +0.6%(+1.1%) +3.5%(+3.3%)
固定資本形成 +0.5%(▼1.2%) +2.5%(+2.5%)
貿易 +3.3%(+0.1%) ▼2.6%(▼1.0%)
実質可処分所得 +1.9%(+0.0%) +2.5%(+1.5%)
第1四半期GDPは、前期比ベースで全項目が強かったことを確認しています。前期比ベースでは貿易収支が伸びを牽引しています。また実質可処分所得が大きく改善しています。因みに貿易収支の前年比ベースは2017年1月〜3月の黒字幅が突出して大きかったもので、2018年1月〜3月の黒字も決して悪い結果ではありません。明日貿易収支の発表ありますので、後程の予想数値資料内の図をご参照ください。
(1)四半期の伸び(緑の棒線)と前年比伸び(黒の折れ線)
(出所:豪州統計局)
(2)雇用者の報酬(COMPENSATION OF EMPLOYEES):(出所:豪州統計局)
(2018年第1四半期まで)
GDPと同時に発表された雇用者の報酬が5四半期連続(上図緑の棒線)で1%を越えており、右肩上がりのトレンドライン(黒のライン)を形成しています。
豪ドル/米ドルの相場はGDP発表前に1豪ドル=0.7630〜35米ドル付近で推移していましたが、発表直後に0.7665米ドル絡みまでの上昇し、現在は0.7650米ドル付近で推移しています。上値は豪ドル安トレンドラインの抵抗線に当たり、越えて終ると短期的に豪ドルは中立になり、中期豪ドル安下で戻り高値を確認する動きになります。上値抵抗線としては0.7690〜0.77、0.7720〜30米ドルにありますが、流れとしては0.7810〜20米ドルまでの上値余地が広がります。逆にここを維持されると0.7610、0.7560、0.7500〜10米ドルまでの下押しになります。今日この抵抗線を試す動きがない場合は明日の貿易収支待ちになりそうです。
因みに、今回の前年比ベースでGDPは3.1%になったので、中銀見通し内に入ってきました。(6月6日11:11、1豪ドル=0.7655米ドル)
(以上)
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