豪ドル/円、短期トレンドは反転、上昇へ。中期トレンドは豪ドル弱気。
5/17に発表された4月のオーストラリアの失業率は5.6%と市場予想の5.5%より悪化しましたが就業者数が前月比で+22,600人となり、市場予想を僅かに上回りました。為替市場の反応は悪化した失業率に豪ドル売りが一時強まりましたが、フルタイムの雇用者が増加しており、雇用者数も増加傾向にあることが確認されたことから、すぐに買い戻しの動きが出ています。5/15に公表された中銀議事録でも国内経済は堅調で年末には3%台の成長率を達成可能としていることや、地政学的リスクやアメリカの長期金利上昇を背景とする豪ドル売りの流れも一巡して、反発余地を探る動きが強まりつつあるように見受けられます。
チャートを見ると、直近(5/16)の日足は前日の陰線を切り返して陽線引けとなり、この足が1/23に付けた89.07を起点として上値を切り下げて来た流れから、頭一つ上抜けて終えています。短期トレンドが変化し始めており、5/9に付けた81.13で一旦底打ち、反転の流れに入った可能性が点灯中です。但し、82円台を維持出来ずに終えた場合は、立ち上げの可能性を打ち消します。中期トレンドが弱いので急伸にも繋がり難いと見ますが、84円超えで越週出来れば一段の上昇に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は83.50-60、84.10-20に、下値抵抗は82.40-50、81.90-00にあります。21日移動平均線は82.47にあり、若干上抜けて来ましたが、120日、200日線は84.63と85.70にあり、中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化が認められません。
一方直近の週足は、タクリ足の陽線引けとなり、下値トライに失敗した形で越週しました。今週はこの反動で上値余地を探る動きが強まっていますが、中期トレンドが弱い状態に変わりないので急伸にも繋がり難いと見られます。但し、84円台で越週出来れば下値リスクが軽減されて85〜86円ゾーンにある中期的な上値抵抗をトライする動きが強まり易くなります。一方下値は、週足の下値抵抗が82.00-10にあり、82円割れで越週しない限り下値余地も限られる展開が予想されます。今週の週足の上値抵抗は前述の84.00-10と85.00-10に、下値抵抗は82.00-10にあります。31週、62週移動平均線は84.96と85.33に位置しており、中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化ありません。また31ヶ月移動平均線が83.84に位置しており、これを大きく上抜けられない可能性にも注意が必要でしょう。
豪ドル/円【週足】:(5/16現在31週移動平均線と62週線が84.96と85.33で収束しており、この下に入り込んで中期トレンドは豪ドル弱気の流れにある。)
オーダー/ポジション状況
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