豪ドル/円、短期は豪ドル強気、中期トレンドは弱気の流れ。
米中貿易摩擦の行方やシリアの地政学的リスクに、マーケットは焦点を絞り切れておらず神経質な動きとなっていますが、中国が自動車に関する輸入関税を引き下げることを表明したことが好感されて株式、為替市場はひとまず冷静さを取り戻しています。豪ドル相場はリスク回避的な動きにより、対ドル、対円で上値の重い展開が続いていましたが、株式、為替市場ともに落ち着きを取り戻しつつあることから、じり高に転じています。
チャートを見ると、日足は1/23に付けた89.07を起点として上値を切り下げる流れからは上抜け切れておらず、この日足の上値抵抗が83.70-80にありますが、1/31に付けた88.50の戻り高値と3/13に付けた84.53を結ぶ短期的なレジスタンスラインからは4/9の日足が実体で上抜けており、短期トレンドに変化を生じさせています。この日足の下値抵抗は81.90-00にあります。中期トレンドが弱いことから急伸にも繋がり難いと見られますが、暫くは上値余地を探る動きが継続すると見られ、短期的には下値余地が限られる展開が予想されます。日足の上値抵抗は、83.70-80、84.50-60に、下値抵抗は前述の81.90-00にあります。短期トレンドは81円割れで終えない限り、豪ドルやや強気の流れを維持します。21日移動平均線は82.01にあり、短期トレンドをサポートしていますが、120日、200日線は85.41と86.35にあり、中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化が認められません。
一方週足は2週連続陽線引けとなり、上値余地を探る動きが継続中です。直近の陽線が下値トライに失敗した形となったことから、今週は上値追いの動きが先行していますが、週足ベースで見た強い上値抵抗が84.00-10にあり、これを実体ベースで上抜けて来るまでは下値リスクにも警戒が必要です。また、これを上抜けて越週した場合でも、31週、62週移動平均線が85.87と85.63に位置しており、上値を抑え込んだ状態にあることから、これらを上抜け切れない可能性にも注意が必要でしょう。短期は押し目買い、中期は戻り売りの流れと見ることが出来ます。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は前述の84.00-10と85.00-10に、下値抵抗は81.80-00、80.50-70にあります。また、80円割れで越週した場合は新たな下落リスクが点灯します。
豪ドル/円【週足】:(4/11現在31週移動平均線は85.87と62週線は85.63で収束しており、これらが上値を抑え込んでおり中期トレンドは豪ドル弱気の流れある。)
オーダー/ポジション状況
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