NZ中銀の金融政策結果
本日、NZ中銀はキャッシュレート(中銀政策金利)を現行の1.75%に据え置きを決定しました。エコノミスト予想通りの結果となりました。
要旨内容で経済や金融の先行き見通しは前回会合(2月)の内容的とはほとんど変わらず、これまでの緩和基調を継続すると纏めています。
NZドル/米ドルは金融政策発表前に0.7235米ドル付近で推移していましたが、予想通りの緩和基調維持に0.7220〜25米ドルと僅か10ピップスの下落程度で、現在は0.7240米ドル付近まで回復しています。
NZドル自体は0.7180〜0.7440米ドルのレンジ揉み合いが9週目になっていますが、今週も下限の0.7170米ドルまで下落しましたが戻され、NZドル弱い中で下抜くエネルギーも少ない状態です。上値は0.7270〜80米ドルの抵抗線越えない限り、レンジ上限をトライする力はありません。
(3月22日12:30、1NZドル=0.7232米ドル)
尚、中銀の金融政策要旨は以下となっています。
(中銀声明要旨)
理事会は本日、オフィシャルキャッシュレートを1.75%のまま据え置いた。
世界経済の見通しは緩やかな改善を続けている。世界的にインフレが落ち着いている中、上昇圧力を示す兆候が幾つかある。商品価格は上昇続け、農産物価格も上昇している。最近ボラティリティが上昇しているにも関わらず、株式市場は強い。金融政策は先進国で緩和基調を残している。しかし徐々にだが刺激策が減っている。
第4四半期のGDPは予想を下回った。主な要因は悪天候による農産物生産であった。今後の成長は、緩和基調の金融政策、貿易の拡大、政府支出や人口増上昇に支えられて、(GDPの)拡大が予想される。労働市場の状況は一層の強まりが予想される。
住宅建設はフル稼働に近いことから、稼働率に遮られる状況が続く。KiwiBuild programme(10万戸の高品質住宅の建設)が2019年から居住住宅投資の伸びに貢献することが予想される。住宅価格インフレは緩やかで、これは貸出の伸びに制限があり、住宅販売が弱いことが要因である。
CPIインフレは直近では一段と弱くなることが予想されている。これは政府の調整により、食品やエネルギー価格が軟調になることが予想されるからである。
貿易インフレはまだ見通しよりは下がると予想している。非貿易インフレは緩やかな上昇だが、稼働率の圧力に沿った上昇に留まりそうだ。中期的に、CPIインフレは中銀のインフレ目標値の中間に向けて上昇トレンドになると予想している。長期のインフレは2%位に落ち着くと予想している。
金融政策は暫くの間、緩和基調を維持されるだろう。多くの不確実性が依然として残り、金融政策はこれを調整する必要がある。
(以上)
(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
次回の金融政策は2018年5月10日に予定されています。
(以上)
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