オーストラリア2017年4Q消費者物価指数結果
オーストラリア統計局は1月31日に2017年第4四半期の消費者物価指数(CPI)を公表しました。内容は四半期ベース比では+0.6%(予想+0.7%)、前年比ベースでは+1.9%(同+2.0%)となり、四半期・前年共に予想を下回りました。公表後は豪ドル売りになりました。
前年比でみて、大きな下落要因は衣料・通信・家具住宅関連で、上昇要因はアルコールやタバコ、住宅・教育・輸送関連となっています。
第4四半期CPIは中銀目標レンジ下限を下回りました(下図)。引き続きインフレを懸念するほどのCPI上昇とはなっていません。但し、CPI>政策金利ですので、少なくとも利下げの環境にはいません。
先々には中銀もCPI上昇を予想しているので、このままいけば目標レンジ内中央に向かっていく可能性が強くなりますが、引き締め時期転換の問題が残ります。このまま2018年も2%越えたところで推移すれば、エコノミスト予想の年後半からの利上げが先送りになります。
長期的視点では、雇用拡大・賃金微増・インフレ横這い・豪州ドル高懸念払拭で非常に良い環境におり、デフレマインドが起きることだけを避けたいと思われます。
為替は、発表前に0.8095〜0.81米ドルで推移していましたが、発表後は0.8055米ドル付近まで約50ポイント程度豪ドルが売られています。結局月曜日から0.8120〜30米ドルの抵抗線に止められて、今日反落しています。
とはいえ、底値から上げたサポート0.8010〜20米ドル(月曜日時点で0.7990〜0.80米ドル)もまだ維持されており、これまでの豪ドル高からの調整入りにもなっていません。
上下共に相場が収斂してきているので、今日のFOMCか明日以降の豪州経済指標(住宅建設許可件数や輸入物価指数など)などがきっかけになりそうです。
上値は0.8120〜30、0.8210〜20、0,8280〜90米ドルに抵抗線あります。下値は0.8010、0.7940、0.7870〜80米ドルにサポートあります。(1月31日11時00分、1豪ドル=0.8065米ドル)
(以上)
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