オーストラリア2017年3Q消費者物価指数結果
オーストラリア統計局は10月25日に2017年第3四半期の消費者物価指数(CPI)を公表しました。内容は四半期ベース比では+0.6%(予想+0.8%)、前年比ベースでは+1.8%(同+2.0%)となり、予想を下回りました。公表後は豪ドル売りになっています。
主な要因
大きな下落要因は食品・衣料・通信で、生活するには良い傾向ですが、食品のマイナスはCPIが中銀目標値内に入るにはあまり好ましい数値とはなっていません。
第3四半期CPIは中銀目標レンジ下限を下回りました(下図)。2017年第1四半期(+2.1%)のみレンジ内に入っただけで、2014年以降の傾向は変わっていません。豪州中銀としては先々の雇用改善・実質賃金増などから成長拡大しインフレ目標値内に入るとの見通しを持っていますが、まだそこまでの回復には至っていないようです。年率で+1.8%ですから悪くはなく、市場の引き締め観測も起こり難く、かつ豪ドル高懸念も鎮まり、中銀には好ましい数値かもしれません。
また、CPIと政策金利との差が縮小したので、金融政策は据え置き予想が継続し、来年央の利上げ見通しにも影響が出始めるかもしれません。
前年比ベースと政策金利…緑の線は中銀のインフレ目標金利
為替は、発表前に0.7775〜80米ドルサポートで推移していましたが、発表後は0.7720〜25米ドルまで約50ポイント、豪ドルが売られています。0.7750米ドルのサポートを切ったので、次は0.7680、0.7550、0.7570〜80米ドルが視野に入っています。
何度かコメントしていますが、シカゴの豪ドルロングポジションの行方が微妙になります。中長期では豪ドル高ですが、買い場を焦らずに引き付けての買いが良いと思います。
上値は0.7750〜60、0.7840米ドルに抵抗線ありますが、短期の豪ドル安を解消するには0.79米ドル以上の終値が必要になります。(10月25日11時11分、1豪ドル=0.7727米ドル)
オーダー/ポジション状況
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