豪ドル/円、反発余地が限られる展開。新たな下落リスクに注意。
オーストラリア経済は世界経済の回復基調とともに緩やかな拡大基調を継続中です。しかし、世界経済のけん引役となって来たアメリカではトランプ大統領の失言が相次ぎ、支持率が低下していることや、企業の経営トップで構成された「製造業評議会」と「戦略・政策フォーラム」が解散に追い込まれており、今後の経済政策実行への不確実性が一段と高まっていること、債務上限枠引き上げに関する懸念も生じており、リスク要因を内包した状態にあることから、豪ドル/円相場も上値が重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は7/27に付けた89.72を直近高値として上値を切り下げています。また、8/17に付けた87.56を高値とする陰線が21日移動平均線にもぶつかった形となっており、戻り高値を確認した可能性が生じています。8/23現在21日移動平均線は87.23に位置しており、87.50超えに日足の実体を戻すまでは下値リスクにより警戒が必要です。現状は86.00-10の下値抵抗をかろうじて守って推移していますが、実体ベースで下抜けた場合は85.00±10銭にある一段と強い抵抗をトライする動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は86.80-90、87.20-30に、下値抵抗は86.00-10、85.00±10銭にあります。
一方直近の週足は、実体の小さい陽線で続落を食い止めていますが、上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗した形となりました。また、上値を切り下げる流れからも上抜けられずに越週しており、今週は上値の重い展開となっています。現状は、85.34に位置する31週移動平均線を守って、反発に転ずる可能性を残していますが、上値を切り下げる流れにあることや、日足、週足の形状が悪化していること、31ヵ月移動平均線が88.91に位置しており、8月足がこれにぶつかった可能性が高いことから、下値リスクにより警戒が必要です。31週移動平均線は前述の85.34に、62週移動平均線も82.76にあり、中期トレンドは豪ドル強気の流れを維持していますが、85円割れの越週となった場合は83〜84円台までもう一段下落余地が拡がる可能性が高くなります。週足の上値抵抗は87.50-60に、下値抵抗は85.40-50、84.50-60にあります。
豪ドル/円【週足】:(8/23現在31週移動平均線は85.34に、62週線は82.76にあり中期トレンドは豪ドル強気の流れを維持している)
オーダー/ポジション状況
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