豪ドル/円、85円台で一旦底打ちか。88円台定着を見ない限り、反落にも警戒。
8/17に発表されたオーストラリアの雇用統計は失業率が市場予想通りの5.6%、雇用者数は予想をやや上回る+2万7,900人となりましたが、内容的にはフルタイム雇用者の減少となり、良い内容とは言えませんでした。発表直後に豪ドル相場は対ドル、対円で若干強含みましたが、アメリカの早期利上げ観測の後退、トランプ政権の経済政策に対する懸念がある一方で、地政学的リスクへの警戒も払拭し切れていないことから、動きの鈍い展開となっています。しかし、85〜86円ゾーンのテクニカルな下値抵抗ポイントを守ったこと、オーストラリア経済も拡大基調を維持していることから、目先の下値余地も限定的と見られます。
チャートを見ると、日足は7/27に付けた89.42を直近高値として上値を切り下げる流れにありましたが、8/16の日足が実体ベースでこれを上抜けて終えており、短期トレンドが変化する可能性が点灯中です。現状は21日移動平均線が87.73にあり、この下で推移していること、週足が上値を切り下げる流れを変えておらず、この上値抵抗が88円台にあることから、短期トレンドは下値リスクがより高い状態ですが、一方で、下値も、200日移動平均線が85.08に位置しており、これを守って反発に転じていることから、8/11に付けた85.45で一旦底打ちした可能性が点灯しており、85円割れで越週しない限り、下値余地も限られる展開が予想されます。日足の上値抵抗は87.70-80、88.20-30に、下値抵抗は86.10-20、85.00-10にあります。
一方週足は、2手連続陰線引けとなり下値リスクが高い状態ですが、直近の陰線が85.38に位置する31週移動平均線に跳ね返されて越週しており、強い下値抵抗を守った形となりました。上値を切り下げる流れには変化が認められませんが、今週は強い下値抵抗に跳ね返された反動で、週初から反発余地を探る動きが先行しています。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は87.80-90と88.40-50にあり、短期トレンドは弱気の流れにありますが、88.50超えで越週した場合はトレンドが変化して、再び上値余地を探る動きが強まり易くなります。但し、この場合でも89〜90円台の中期的な上値抵抗に阻まれて、豪ドル急伸にも繋がり難いと見られます。今週の週足ベースで見た強い下値抵抗は86.00-10、85.00-10にあります。31週、62週移動平均線は85.38と82.62にあり、中期トレンドは豪ドル強気の流れを維持しています。
豪ドル/円【週足】:(8/16現在31週移動平均線は85.38に、62週線は82.62にあり中期トレンドは豪ドル強気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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