ユーロ、対円は128円台に急落
市場のテーマは北朝鮮地政学リスクにシフト
ユーロは昨晩市場の取引が不活発な中で、米求人離職統計をきっかけとしたドル買いの動きに1.17台前半まで下げた後は方向感を失い、1.17台で上下に振れ安定しない動きとなりました。
昨晩はワシントンポストが「北朝鮮がミサイル搭載可能な核弾頭小型化に成功した」との米情報当局の見解を伝えたことをきっかけにトランプ大統領は北朝鮮が脅迫を続ければ「炎と怒りに直面する」と警告。これに対し北朝鮮は「グアムの先制攻撃を検討」「日本を焦土にするに十分な力を有している」などと反発。市場のテーマは一気に地政学リスクに傾きました。
その流れの中でドル円は「有事の円買い」で110円割れ、ユーロ円も連れ安となり128円台に下落しています。
ユーロ上昇モメンタムを失い揉みあいへ
昨日海外時間の序盤までは上昇のモメンタムを取り戻したかに見えたユーロドルは反落、それまでの二日上昇一日足踏みのリズムもついに乱れてこう着相場入りが確実となりました。上限は高値1.1910からの上値の下降トレンドラインが1.1860近辺、サポートは21日移動平均線が1.1670レベル、その下の長期の上昇トレンドラインが1.1500レベルにあります。
にわかに高まる有事リスクの中でユーロドルはある意味蚊帳の外、方向性は定まりにくいでしょう。ただ、ユーロ単体で見れば株の下落や債券への資金避難に伴う金利低下はマイナス材料ともいえます。
米国と北朝鮮の危険なゲームの成り行き注視
北朝鮮もトランプ大統領も何がしたいのか、落としどころをどこにもって行くつもりなのかがよくわからない状況で、舌戦はエスカレートしており、開戦のリスクはこれまでに無く高まっているといえますが、それがどのくらいの確率なのかははっきりしません。
これまでも何回も一触即発といわれながらうやむやになってきているのでまた今回もとも考えられますが、北朝鮮の核開発とミサイル技術が想像を上回るスピードで進んでおり、米本土をまもなく核攻撃できる状況の上攻撃対象まで具体名をあげて脅迫を続けているわけですから、あまり楽観視しないほうがよいかもしれません。
今晩ユーロ圏には主要イベントは無く、米サイドはMBA住宅ローン申請指数、卸売在庫等多少ありますが、明日のPPI、あさってのCPIまでの狭間の位置づけ。
それよりも、一夜明けた米国で夜間も恫喝をエスカレートさせた北朝鮮に対しトランプ大統領と米国がどのように反応するかに注目せざるを得ません。
オーダー/ポジション状況
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