短期はNZ強気を維持。但し、79〜80円の壁にぶつかる可能性にも要注意。
ニュージーランド中銀緩和姿勢維持でN$急落
ニュージーランド中銀は本日(11日)、市場の予想通り政策金利の据え置き(1.75%)を発表しました。経済の緩やかな拡大基調が継続していることから、一部にはインフレ見通しが引き上げられるのではとの期待感がありましたが、中銀声明によれば、不均衡拡大や政治リスクが広がっており、多くの不確実性が残っていること、NZ安を歓迎し、緩和姿勢を維持するとの内容に留まったことから失望売りにより為替相場は対ドル、対円で急落しています。
N$円短期は強気維持だが、77円割れでの終了は下値リスク
チャートを見ると日足は4/12に付けた75.68を起点として緩やかに下値を切り上げる流れを維持しています。また、5/1の日足が21日移動平均線をしっかりと上抜けて、短期トレンドはNZ強気の流れにあります。この日足の下値抵抗は76.60-70にあります。一方で、79.30-50ゾーンにあった強い上値抵抗にもぶつかっており、戻り天井を確認した可能性にも注意が必要です。現状は下値抵抗を守っていますが、77円割れを見た場合は下値リスクが点灯、77.60割れで終えた場合は短期トレンドが変化して再度75〜76円台の下値抵抗の強さを確認する動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は78.80-90、79.30-40にあります。21日移動平均線は77.04に、200日線は77.83にあり、現状はこれらを守っていますが、77円割れで終えた場合は下値リスクが高くなります。
中期は下値リスクにより警戒
一方週足は、前週の陰線を陽線で切り返して越週しており、今週は週初から上値トライの動きが強まりましたが、今日の値動きの中では79.10に位置する31週移動平均線の下に再び入り込んでおり、強い上値抵抗にぶつかった可能性が点灯中です。現状は77円台の下値抵抗も守っていますが、77円割れで越週した場合は一段の下落リスクに要注意。また、続伸に繋げた場合でも31ヵ月移動平均線が80.84に位置しており、これをしっかり上抜けて来ないと下値リスクが軽減されません。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は79.50-60に、下値抵抗は76.60-70にあります。31週、62週移動平均線は79.10と76.70に位置しており、これらに挟まれた状態ですが、中期トレンドが弱いので下値リスクにより警戒が必要です。
NZ/円【週足】:(5/10現在31週移動平均線は79.10にありこれを上抜けきれていないが、62週線は76.70にあり下値抵抗として働いている状態)
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