株・為替様子見2016年経常収支は黒字幅拡大
本日の東京市場でドル円は112円台前半中心の狭いレンジでの取引に終始しました。
一方で日経平均株価は一週間ぶりに19,000円台を回復、特段の材料があったわけではなく、売り疲れからの反発といった感じの展開となっています。
昨晩の米国貿易収支に続き、今朝方は日本の12月の国際収支の発表があり、経常収支は1兆1千億円の黒字、貿易収支は予想を上回る8,068億円の黒字でした。通年での経常収支は20兆円の黒字と過去二番目の黒字額の大きさとなりました。
円高や資源価格の下落から輸入額が現象、貿易収支が改善し6年ぶりに黒字転換したことが大きな要因ですが、輸出入とも減少する中輸入額の減少が輸出額の減少を上回った形です。
週末に日米首脳会談を控え、昨晩の対米黒字二位浮上といい、貿易収支の黒字転といいあまり日本にとって好ましい材料とはいえませんが、市場はここまでにリスクオフをかなり先取りした動きをしたためか、いずれの貿易収支にも株為替ともにほとんど反応しませんでした。
また、同じく朝方には1月30日31日に開催された日銀の金融政策決定会合における主な意見が公表されましたが、「経済情勢の改善にもかかわらず、基調的な消費者物価が前月比でほぼ横ばい傾向を続けているのは期待外れである」との意見の記載が見られた他、最近では為替市場を動かすところまで注目を集めた国債の買い入れオペについて、「イールドカーブ・コントロールのもとでは、国債買入れオペの金額やタイミング、回数などは実務的に決定され、日々のオペ運営によって先行きの政策スタンスを示すことはないことを、改めてはっきりと説明していくことが重要である。」との記載が含まれやや目を引きました。
今晩は海外時間にあまり大きな指標、イベントの発表は予定されていませんが、24:30に米国の週間原油在庫の発表があります。ここ数日原油先物価格がやや不安定であり、米国の増産によるOPEC原産効果の相殺効果がテーマとなっているため、注目されます。
序盤の欧州株価指数先物はまちまちの推移。
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