豪ドルWeekly 週末にかけて失速するも、強いトレンド継続で105円台を試す展開か(24/5/31)

今週の豪ドルは、強い経済指標を材料に4月29日戻り高値104円91銭突破が期待されたものの、失速。

豪ドルWeekly 週末にかけて失速するも、強いトレンド継続で105円台を試す展開か(24/5/31)

週末にかけて失速するも、強いトレンド継続で105円台を試す展開か

【今週の豪ドル】

今週の豪ドルは、強い経済指標を材料に4月29日戻り高値104円91銭突破が期待されたものの、失速。日本株の下落に対するリスク回避の円売りポジションの巻き戻しが入り、上げ一服となった。

オーストラリア統計局が5月28日に発表した4月の小売売上高は前月比+0.1%の357億豪ドルと市場予想の同+0.2%には届かなかった。高水準の借り入れコストと家賃上昇を受けて、消費者は慎重な姿勢を崩していないが、3月の同−0.4%よりは伸びた。

一方、29日に発表した4月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.6%と市場予想(同+3.3%)及び3月の同+3.5%を上回るなど想定外の伸びとなった。ガソリン価格上昇や医療費、休暇関連コストの増加が要因とのことで、コアインフレ率の指標として注目されるCPIの中銀トリム平均値も前年比+4.1%と前月の同+4.0%より加速した。

インフレ加速が確認できたことでオーストラリア準備銀行(豪中銀、RBA)による利上げ観測が強まり豪ドルは一気に4月29日戻り高値を更新し105円台に突入すると思われたが、5月30日の東京株式市場で日本株が大幅安となったことで、リスク回避の流れが優勢に。ユーロ、ポンド、NZドルなど円売りポジションが積み上がっていた通貨を中心に、ポジションを解消する動きが進み、豪ドルも一時103円台前半まで売られる展開となった。

豪ドル・円(東京時間:5月27日―5月31日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値: 104円01銭
高値: 104円88銭
安値: 103円36銭
終値: 104円03銭 

【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間

5月28日
10時30分、4月小売売上高、前回:−0.4%、市場予想:0.2%、結果:0.1%
5月29日
10時30分、4月消費者物価指数(前年比)、前回:3.5%、市場予想:3.3%、結果:3.6%
5月30日
10時30分、4月住宅建設許可(前月比)、前回:1.9%、結果:−0.3%
6月4日
10時30分、第1四半期経常収支、前回:118億豪ドル
6月5日
10時30分、第1四半期実質GDP(前期比)、前回:0.2%
10時30分、第1四半期実質GDP(前年比)、前回:1.5%
6月6日
10時30分、4月貿易収支、前回:50.24億豪ドル

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週の豪ドルは、再度4月29日高値104円91銭更新を試す展開を迎えると考える。6月5日の第1四半期実質GDPが市場予想を超える強い数字となれば、豪ドルの追い風となる。

また、3日には5月の中国財新製造業PMI、5日は同財新サービス業PMIがそれぞれ発表されることから、経済的なつながりの深い中国経済の回復が確認できた際も、豪ドル買いの刺激材料となろう。

もっとも、5月31日に発表された5月の中国製造業PMIは、市場予想(50.5)を下回る49.5と前月の50.4も下回った。また、同サービス業PMIは、市場予想(51.5)を下回る51.1と、こちらも前月(51.2)を下回るさえない結果となったことから、6月3日の民間版PMIもやや警戒感が先行しそうだ。

一方、テクニカルは堅調さを維持している。日足の一目均衡表の転換線を下回ったが、30日の下げも短いながら下影(下ヒゲ)を残しており、調整局面の雰囲気は感じられない。4月29日の上ヒゲはほぼ吸収したように見えるが、この水準をきっちり上回ることで次の展開も見えてこよう。月足では、20年3月安値59円87銭をボトムとした上昇のなか、14年高値102円89銭を上回っており、2013年4月以来の105円台を意識した展開が続いている。豪ドルの強い地合いは継続と考える。

週末にかけて失速するも、強いトレンド継続で105円台を試す展開か

豪ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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