豪州2016年第3四半期GDP(2016年12月7日)

2016年第3四半期GDPは予想を下回り、マイナス幅が拡大しました。

豪州2016年第3四半期GDP(2016年12月7日)

豪州2016年第3四半期GDP(2016年12月7日)

2016年第3四半期GDPは予想を下回り、マイナス幅が拡大しました。

前期比伸び率…▼0.5%(予想▼0.1%)
前年比伸び率…+1.8%(予想+2.2%)

尚、第2四半期は、前期比+0.5%→+0.6%、前年比+3.3%→+3.1%へ修正されています。

豪州統計局の発表内容見ますと、
第3四半期GDPが前期比でマイナスになったのは、クイーンズランドが大洪水被害に見舞われた2011年3月末期以来のことになりました。前年比ベースでは+1.8%となっています。

内容見ますと、
最終消費支出が前期比+0.3%(前年比+2.8%)、固定資本形成が同▼2.7%(同▼2.5%)、貿易が同4.5%(同1.5%)、実質可処分所得が同+0.8%(同+3.2%)となり消費関連は堅調となっています。
固定資本形成の内容では、住宅投資が▼1.4%になり、新築ビル投資が▼11.5%、新築・中古住宅は▼1.6%と買い替え住宅▼1.0%になり住宅関連の鈍化が大きくなっています。この四半期の建設業生産高が▼3.6%になったことも影響しています。
また、公共支出は▼0.5%になりました。また、貯蓄率は6.3%で前期の6.7%よりは下がっています。これは小企業の利益が下がったことで影響を受けています。

(注)豪州GDPの分析に関しては豪州統計局のHPより一部抜粋・和訳したものであり、詳細は統計局の本文をお読みください。

やはり住宅関連が大きく足を引っ張った形となり、久しぶりのマイナス成長となりました。住宅規制の問題があるので、この部門の回復はまだ先になりそうで、第4四半期もマイナスの影響が残りそうです。

豪ドル/米ドルの相場は発表前に1豪ドル=0.7470〜75米ドル付近で推移していましたが、発表後には0.7420米ドル割れまで下落しました。当初からマイナス予想でしたが、予想を大きく下回った分、豪ドル売りが嵩んでいます。
まだ0.7320〜0.7580米ドルの大きなレンジを維持していますが、米ドル高トレンドが続いている上に、豪州の経済指標悪化で、依然として豪ドルの下値リスクの方が高くなっています。レンジ下限割れると0.7270米ドル、0.7110〜20米ドルにサポートあります。(12月7日11:00、1豪ドル=0.7429米ドル)

          豪州GDP前期比、前年比伸び率

          豪州GDP前期比、前年比伸び率

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